今回は「うぐいす祥子」先生の『ときめきのいけにえ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『ときめきのいけにえ』はこんな漫画(あらすじ)
地味で根暗だと思われている神業寺マリは、交通事故に遭ったイケメンの花水木シゲルを助けたことがきっかけで彼に告白されました。
誰もが羨む状況なのですが、マリは花水木からの告白を喜ぶことができません。
その理由は神業寺マリの家族が猟奇的なためでした。
人知れず犯罪を繰り返す神業寺家の恐ろしさとは・・・！？
恋愛の喜びと犯罪の恐怖を表現していく『ときめきのいけにえ』！
今回はサイコホラー漫画の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。
家族と学校の間で一喜一憂するマリの苦悩を感じ取ってください。
『ときめきのいけにえ』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
マリは父親から目立つことと恋することを禁じられています。
そのため花水木の告白を断りました。
しかし登校すると花水木が明るく接してきます。
対応に困ったマリは逃げ出してしまいました。
それでも花水木は走り去るマリの姿を素敵だと思っています。
しかし友人たちからはマリに嫌われていると指摘されました。
他にも友人からマリの自宅が大きな屋敷で呪いの館という噂があることを教えられます。
呪いの館からは夜になると悲鳴が聞こえたり、幽霊が出るという噂が広まっていました。
能天気な花水木は噂を全く気にしていません。
ただ噂されている通りマリの自宅は不気味な佇まいをしています。
そんな自宅に帰って来たマリのことを弟のサトルが出迎えました。
サトルが作ったのは人間の歯を繋げた首飾りです。
嬉しそうに首飾りを見せてくるのですがマリは喜ぶことなどできません。
手で首飾りを振り払ってしまいました。
するとサトルがマリのことを睨んできます。
このように弟の不気味さも神業寺家が呪いの館と噂される一因となっていました。
不気味な家を出るためこの日もマリは自分の部屋で漫画を描き始めます。
漫画家になって自立する以外この家を出る方法がありません。
しかし漫画を描いていても花水木のことを考えてしまいます。
告白は断ったのですがマリは花水木に想いを寄せていました。
そのため花水木のことが頭から離れません。
一方その頃、サトルは母親に愚痴をこぼしていました。
母親の手をペロペロ舐めながら甘えています。
しかし母親は全く表情を変えません。
この不気味な家族から逃げたいマリは必死に漫画を描き続けていました。
手に取ったカレンダーの15日には星印が書かれています。
15日は神業寺家にとって大切な日なのですがマリは関わり合いたくありません。
不安を感じているマリとは対照的に、父親は汗を流しながら搬入の準備を進めていました。
翌日、学校へ行くと再び花水木が笑顔を見せてくれます。
しかしその笑顔にどんな対応をして良いのか分かりません。
休み時間になると友人たちから花水木のことを拒絶することがあり得ないと注意されてしまいます。
地味で冴えないマリがイケメンで人気者の花水木と釣り合っているとは思えません。
マリが恋で悩んでいる時も、神業寺家では搬入と呼ばれる不気味な作業の準備が着々と進んでいたのです。
第2話から少しずつ神業寺家の不気味な実態が明かされてきましたね。
呪いの館に生まれたことで恋をすることすら否定せざるを得ないマリが不憫でした。
恐ろしい家の慣習と恋心の間で揺れ動く少女の苦悩を描写した『ときめきのいけにえ』！
人間の様々な感情を丁寧に表現した物語になっています。
不気味な家庭環境の中で普通に生きようとするヒロインの感情に寄り添いながら作品の世界観をご堪能ください。
後編
花水木への対応に悩んでいるマリが帰り道を歩いています。
本当は花水木の告白を受け入れたかったのですが、神業寺家に生まれたマリは恋をすることなど許されません。
それは父親からの厳しい戒めがあるためです。
人気の花水木とつき合うことは目立つことに繋がるため告白を受け入れる事はできません。
さらに恋をすることは神業寺家の人間にとって絶対に許されないことなのです。
思い悩んでいるうちにマリは花水木が轢き逃げされた現場に来ていました。
無意識のうちに血の跡を手で触れてしまいます。
すると横の草むらから物音が聞こえてきました。
物音に怯えていると草むらの中から花水木が現れます。
花水木は靴の代わりに50円玉を見つけていました。
そのお金で一緒にアイスを食べようと誘ってきます。
2人が道端で会話していた頃、神業寺家の地下室に女性が手錠で拘束されていました。
女性は逃げ出すため手錠を何度も壁にぶつけて壊そうとしています。
そんなことが起こっていると知る由も無い花水木は、マリにアイスを買ってあげました。
家の事を詳しく知られたくないので逃げるように帰ろうとします。
しかし追いかけて来た花水木に腕を掴まれました。
恥ずかしさと嬉しさでマリの顔が赤く染まります。
ですが青春を謳歌する時間は長続きしません。
花水木と別れたマリが自宅に戻ると見覚えのない女性が地下室から出てきます。
女性は手錠を無理矢理壊したせいで腕に怪我を負っていました。
怯えている女性を落ち着かせようとするのですが、背後に現れた家政婦が女性の頭部を胸像で殴打します。
何度も殴打された女性はその場に倒れ込んでしまいました。
女性の頭部から流れ出る大量の血をサトルが手で拭います。
そして血まみれの手を喜びながら眺め始めました。
サトルを女性から引き離します。
すると顔面に怪我を負った父親が現れました。
父親は女性に壊れた手錠で殴られたそうです。
しかし家政婦のおかげで女性を逃がすことは防げました。
父親と家政婦、そしてサトルは血まみれの女性を前にしながら大声で笑っています。
うんざりしているマリはそのまま母親の元へ向かいました。
この日の夜、逃げ出そうとした女性はマリの父親に足を切り落とされてしまいます。
いったい神業寺家では何が行われているのでしょうか！？
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『ときめきのいけにえ』を読んだ感想
花水木の前で乙女の表情になるマリと、家族の前で見せる暗い表情のギャップにスリルを感じました。
ここまで陰と陽がハッキリ区別されている漫画はなかなかお目にかかれませんね。
呪われた家に生まれたヒロインの悲しい恋模様を描いていく『ときめきのいけにえ』！
ラブロマンスとホラーがミックスされた斬新な物語に仕上がっています。
ダークな世界観の漫画が読みたい人はこの作品を選んでみてください。
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