サスペンス・ミステリー

イチケイのカラスのネタバレ(漫画)！ドラマのキャストは？

今回は「浅見理都」先生の『イチケイのカラス』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします！

 

『イチケイのカラス』はこんな漫画(あらすじ)

日本の刑事裁判では有罪率が99.9%と言われています。

刑事裁判はドラマや小説などで描かれるため見慣れている人も少なくありません。

しかし実際に判決を下す裁判官と刑事裁判はほとんどの人にとって非日常なのが現実です。

裁判官のリアルな日常を描いていく『イチケイのカラス』！

今回は第一刑事部に配属された裁判官の日常を描いたサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

テレビドラマ化が決定した話題作の面白さを前もって実感してみてください。

 

『イチケイのカラス』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

この物語の主人公である坂間真平が裁判所に姿を現しました。

坂間はこれから被告人に判決を言い渡そうとしています。

坂間
「それでは被告人前へどうぞ、主文被告人を懲役1年6月に処す、この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する」

いつものように仕事をこなす坂間なのですが、彼が担当する刑事裁判はほとんどの人にとって非日常の出来事かもしれません。

しかし坂間にとってはこれが日常なのです。

このような日常を受け入れている坂間が武蔵野地方裁判所へ配属されることになりました。

武蔵野地方裁判所では書記官の石倉文太と事務官の一ノ瀬糸子が坂間の到着を待っています。

2人は配属されたばかりの坂間に法廷見学した中学生に対する質疑応答をお願いしてきました。

法服に着替えた坂間が質疑応答に対応するため法廷へ向かうと、すぐに中学生が質問をしてきます。

最初の質問は裁判官の年収を尋ねるものでした。

坂間
「・・・自分で調べてください」

中学生が食い下がっても坂間は相手にしようとしません。

質問の目的が分からないため答えない坂間に次の質問がぶつけられます。

質問をしてきたのは女子中学生で判決を下す時にどのくらい悩むか尋ねてきました。

坂間
「複雑で判断の選択肢がある事件以外は正直悩みません、裁判は被告人がやったかどうかということは検察官が証明する仕組みになっています、検察官の立証がしっかりされていれば悩むことはありません」

坂間は裁判官として被告人の更生を望むこともありません。

更生を考えるのは保護司や刑務官の仕事だと考えています。

あくまでも刑事裁判官に求められていることは判決を下すための判断だと考えながら仕事をしてきました。

坂間
「僕は裁判のあとに被告人に声をかける説諭はしません、更生するしないは被告人次第だと思いますし」

基本的に坂間は裁判官をカッコ良く見せなくてもカッコイイ職業だと感じています。

他人に干渉されることなく法律に則って自らが判断を下す職業は他にありません。

また誰もがなろうと思ってなれる訳でもない職業だと自負しています。

裁判官について語っていると、最後尾に座っていた中年の男性が中学生たちに声をかけ始めました。

入間
「いいか、裁判官っていうのはな・・・司会者であり審判であり指揮者であり牧師なんだよ、話を聞いて聞いて聞きまくって判断するのが裁判官の仕事だ」

男性が突然話し始めたので坂間が固まってしまいます。

それでも中学生たちは男性の意見に納得してくれました。

坂間
「中学生の引率の先生か・・・？」

中学生たちが自分ではなく男性の意見に納得したことに坂間は驚きを隠せません。

坂間の戸惑いを無視するかのように男性が話を続けます。

入間
「だがそういうふうに自覚して裁判に取り組む裁判官はとても少ない、裁判官といえば真面目で清廉潔白、頭が固すぎるのが難点だけど裁判においては信頼の置ける存在」

イメージだけで捉えると裁判官は超人的な存在に思われるかもしれません。

しかし男性によると裁判官も人事が気になったり上司の顔色を窺うこともあるそうです。

また被告人が最初から罪を犯した人間だと決めつける裁判官も少なくありません。

まるで裁判官の全てを知っているかのような男性はいったい何者なのでしょうか！？

 

 

シリアスなシーンとコミカルなシーンのバランスが絶妙な物語ですね。

裁判官についてのリアルな真実を紹介している点には豊富な取材時間を感じ取れました。

なかなかお目にかかることのない裁判官の真実に迫る『イチケイのカラス』！

読めばテレビドラマ化された理由に納得できると思いますよ。

堅物に見える坂間と謎の男性が意見を交わし合う様子を引き続きご覧ください。

後編

裁判官の実態を語る男性を坂間は不審に感じ始めました。

すると男性が坂間に意見を求めてきます。

入間
「なぁ坂間さん、そう思わないか？」
坂間
「あなたはここへ何しに来たんですか？裁判官批判ならこういう場でせずにSNS等でやればいいのでは？」

坂間は馴れ馴れしい男性の相手をしたくありません。

それでも男性は自分の意見をぶつけてきます。

入間
「すまんな、先に謝っておく。俺は刑事裁判官が嫌いだ。冤罪事件の9割は裁判官のせいだと思っている」

男性は裁判官も被告人によって裁かれていると考えていました。

その理由は本当に罪を犯したどうかは被告人にしか分からないためです。

坂間
「あなたが言わんとすることは大体わかりました・・・ただ僕は法壇のこちら側とそちら側では見えない壁があると思っています、裁判官という仕事を本当の意味で理解してもらうのは針の穴にラクダを通すより難しいんですよ」

比喩を使って裁判官の本質を理解することが難しいことを伝えました。

しかし男性は言葉の裏にある坂間の感情を見抜きます。

入間
「あっ・・・いま下々の者には一生理解してもらえなくて結構って言われてる気がした」

この男性だけでなく中学生たちも同じ思いを抱いていました。

ですが坂間はそのようなことを伝えたい訳ではありません。

あくまでも裁判官の仕事は分かってもらえなくても仕方がないと思っているのです。

坂間
「端的に言えば裁判官の仕事は世の中にイノベーションを起こさないし、日常的には地味で他人の目に触れにくい・・・0から1を生み出して人々を感動させもしない、でも確実に人々の生活に作用するしときには人生も変えてしまう」

裁判官は尊い仕事であることを説明しました。

男性や中学生が納得してくれたかどうかは分かりませんがここで質問タイムが終了します。

入間
「そろそろ時間だ・・・じゃあな、楽しかったです」
坂間
「ちょっと、話はまだ途中ですよ！」

論戦が終わっていないため坂間が男性を呼び止めました。

しかし男性は強烈な捨て台詞を残し去って行きます。

入間
「君はとても優秀なんだろうが・・・いずれ自分の選民意識と戦うことになるんだろうな」

いつもは冷静な坂間なのですが男性の言葉に苛立ちを覚えました。

苛立ちながら裁判官室に戻ると、先ほどまで言い合っていた男性がデスクでお菓子を食べています。

坂間
「なぜあなたがここに・・・」

驚きと怒りが込み上げる坂間がこの場所にいる理由を尋ねました。

すると男性から意外な言葉が返ってきます。

入間
「入間みちお、よろしく、イチケイの右陪席だ」

教師だと思っていた男性は坂間と同じ裁判官でした。

だからこそ先ほどの態度に納得できません。

坂間
「さっきの法廷での態度は刑事裁判官ならなおさらどうかと思いますけど、あれはなんです？パフォーマンスですか？」
入間
「いや」
坂間
「では自己満足の裁判官叩きですか？それなら裁判官会議等、正当な手段で批判するべきでしょう」
入間
「なんだわからないのか？中学生と新しく来た左陪席にちょっかい出すためだ、結果的に中学生より君のほうが数倍面白かったけどな」

入間みちおはただ面白がって討論を始めただけでした。

すぐに坂間は入間のことを要注意人物に位置付けます。

しかし武蔵野地方裁判所の刑事部にはまだまだ癖の強い人物が存在していました。

真面目な坂間はこの職場で上手くやっていくことができるのでしょうか！？

 

『イチケイのカラス』ドラマのキャストは？

フジテレビの2021年4月枠月9ドラマで実写化されることが決定した『イチケイのカラス』！

主演は竹野内豊さんが務めると報道されました。

現段階では他のキャストはまだ発表されていません。

それでも演技力に定評がある竹野内豊が主演ということでドラマの放送を待ちわびている人が多いと思います。

漫画を読んだ後は実写ドラマを視聴して作品の面白さを再認識してみてください。

 

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