今回は「漫画 梅宮スキ 原作 澪亜」先生の『公爵令嬢の嗜み』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『公爵令嬢の嗜み』はこんな漫画(あらすじ)
ある日、乙女ゲームにハマっていた日本人のOLが事故死してしまいます。
亡くなったOLは大好きな乙女ゲームの悪役ヒロインとして転生されました。
ゲームの中では悪役ヒロインのアイリスに対するバッドエンディングへ向けたイベントの真っ最中です。
ストーリー展開を知っているヒロインは、アイリスとしてこの窮地を脱することにしました。
悪役に転生したヒロインの逆転劇を描いていく『公爵令嬢の嗜み』!
今回は小説家になろうで人気になった小説をコミカライズしたSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
悪役ヒロインの運命が激変する様子をお楽しみください。
『公爵令嬢の嗜み』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
平凡なOLの私が乙女ゲームを楽しんでいます。
ゲームの中では王子様が女性にプロポーズをしていました。
プレイヤーである私はこのポロポーズを快諾することにします。
私の選択によってゲームは順調に展開していきました。
しかしもう2時を過ぎたため私はひとまずゲームを終了します。
翌日になり私が働いていると、寝不足のため集中することができません。
そのまま残業を終えた私が帰っていると、暴走した自動車が突っ込んできます。
運悪く音楽を聴いていた私は自動車に気づくことができず、そのまま轢かれてしまいました。
薄れゆく意識の中で私の耳に不思議な声が聞こえてきます。
私に声をかけてきたのは乙女ゲームでプロポーズしていたエドワード王子でした。
このシチュエーションを覚えていた私は、この世界がゲームで見たままのものだと理解します。
現在アイリスを取り囲んでいるのはヒロインのユーリとエドワードをはじめとした攻略対象者たちでした。
このままでは悪役ヒロインのアイリスはバッドエンディングを迎えてしまいます。
ゲームのストーリーを知っている私はアイリスを幸せにしようと考え始めました。
そのためまずはユーリに対して嫌がらせしたことを素直に認めます。
丁寧な挨拶を済ませてから学園を去ることにしました。
しかしエドワードは納得してくれません。
謝罪するということは自分の意思を自分で踏みにじることになります。
アイリスは自分の信念を曲げることまでは受け入れることができません。
悪役ヒロインのアイリスはユーリに婚約者と立場を奪われてしまいました。
ゲームのプレイヤー側であればユーリの幸せを願うことが当たり前です。
しかし現在の私は悪役ヒロインに転生された状況なので、ユーリに肩入れする訳にはいきません。
こうして前世の記憶とアイリスの記憶がミックスされた私は学園を去って行きました。
乙女ゲームに夢中だった私はアイリス・ラーナ・アルメリアという公爵令嬢に転生されています。
ここからエドワードとの婚約を破棄されたアイリスは、自宅謹慎を命じられた後に父親から勘当される運命を辿ることになっていました。
勘当されたアイリスは修道女として協会に幽閉されてしまいます。
このままの状況ではワタシが知っている通りのバッドエンディングを避けることはできません。
アイリスに転生したワタシはここから先のストーリー展開を熟知しています。
その記憶を使ってアイリスは自分の運命を変えるため動き始めることにしました。
バッドエンディングを避けるために動き始めたアイリスの策略とは・・・!?
ゲームの世界に転生したヒロインが意外に冷静だった様子に驚きました。
冷静な状況の中でハッピーエンディングを迎えるため、脳みそをフル回転させる姿がカッコイイですね。
ヒロインが自分なりの発想でゲームのストーリーを変化させていく『公爵令嬢の嗜み』!
普通のOLだったとは思えない大胆な発想が見所になっています。
自分ならどのように行動するか想像しながらヒロインの発想力に驚いてみてください。
後編
覚悟を決めたアイリスが自宅へ戻ると、メイドのターニャが血相を変えた様子で部屋を訪ねてきます。
アイリスの言葉でターニャは少しだけ落ち着いてくれました。
そんなターニャに飲み物を頼むと、アイリスは彼女と話をすることにします。
ターニャはアイリスを自分にご主人だと考えているので、たとえ王族であろうとアイリスを裏切ったエドワードのことを許すつもりはありません。
誰がなんと言おうとターニャはアイリスの味方であることを誓ってくれます。
アイリスは自分のワガママでターニャたちを窮屈な世界に引きずり込んだことを悔やんでいました。
そのためターニャが望むのであれば自由になってもらっても構わないと主張します。
ターニャだけでなく他に使えている者たちもアイリスに同じ思いを抱いていました。
2人が絆を確かめ合っていると、屋敷にアイリスの父親が戻ってきます。
夜まで戻らないはずだったのですが、父親はアイリスと話をするため予定を切り上げてきました。
いよいよアイリスの運命を決めるかもしれない父親との対談が始まります。
アイリスは丁寧な挨拶から父親と接し始めました。
しかし自分がとんでもないことをしたとは思っていません。
アイリスが行ったことはユーリに対して嫌みを言っただけです。
それも状況証拠のみなので宰相である父親に迷惑がかかるほどではありません。
また相手側は一方的に婚約を破棄しているので強く出ることもないはずです。
そしてアイリスは学園内に対して、自分に情状酌量の余地があることを印象づけました。
アイリスの血筋は結婚相手によっては王家のパワーバランスを崩しかねません。
その理由は父親が筆頭公爵であり宰相であることと、母親が将軍家の一人娘だからです。
第一王子と結婚するならまだしも、第二王子であるエドワードと結婚すれば国を二分化させるかもしれません。
タスメリア王国には派閥があり微妙なバランスの上で成り立っています。
ゲーム内では次期王として第二王子が描かれていたのですが、現実ではそんな簡単にはいきません。
全てアイリスが指摘した通りでした。
しかし弟は完全に第二王子寄りになってしまったので、アイリスが第二王子と婚約しても意味がありません。
アイリスの意志を確認した父親は全てに納得してくれました。
ただしアイリスの行動は対外的に自身の失態となっています。
失態に関してはケジメをつけなければなりません。
ゲームの中でアイリスは勘当されてしまい、修道女として教会に幽閉されることになっていました。
しかしアイリスの強い意志と見事な交渉術が運命を変えたのです。
普通は嫡男が領主代行を務めることになっていました。
ですが弟のベルンは第二王子に魅了されています。
こうしてアイリスは公爵の領地で内政を任されることになりました。
領地を豊かにする活躍からアイリスの逆転劇が幕を開け始めるのです。
『公爵令嬢の嗜み』はこんな人にオススメ
斬新な設定で読者の心を鷲摑みにしていく秀逸なSFファンタジー漫画になっています。
SFファンタジー漫画が好きな人はもちろん、ヒューマンドラマが好きな人にもオススメしたいですね。
賢いヒロインが領地を治めるため様々なアイディアを生み出していく『公爵令嬢の嗜み』!
前世の記憶を活用するところにもヒロインの頭の良さが感じられますよ。
アイリスがハッピーエンドを迎えられるかドキドキしながら読んでみてください。
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