今回は「作画 山下きょう 原作 川崎ひろこ」先生の『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』はこんな漫画(あらすじ)
西東穂波は裕福な家で何不自由することなく生活しているお嬢様です。
しかし突然の交通事故で愛する両親を失ってしまいました。
絶望する穂波は偶然出会った遺品整理会社の社長にスカウトされます。
未経験のまま遺品整理人として働き始めた穂波。
ここから遺品に秘められた故人の想いと向き合っていくことになるのでした。
亡くなった人の想いを繋げる素敵な職業をテーマにした『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』!
今回は感動的なヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
故人の想いに寄り添おうと奮闘する新米遺品整理人の活躍をじっくりとお楽しみください。
『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
遺品整理人となった西東穂波が現場デビューを迎えました。
穂波の指導役は久野木省吾という男性社員が担当することになります。
挨拶を済ませると早速お仕事が始まりました。
ただし遺品整理という仕事は生半可な気持ちで向き合えるものではありません。
ゴミが山積みになった部屋を出ると、別の部屋にはプラモデルがキレイに並べられていました。
プラモデルが置かれた部屋の整理は穂波が任されます。
この家で亡くなった故人は30代の独身男性でした。
社長の加地栄子とプラモデルを整理していると、依頼者からガラクタだから捨てていいと言われます。
依頼者は仕事で忙しいため早く遺品整理を終わらせることも求められました。
仕方なくプラモデルを段ボールの中に入れていきます。
すると少年が現れプラモデルは自分が形見分けしてもらう予定だと言い出しました。
穂波の圧力が強いので少年はドン引きしています。
それでもプラモデルを強引に奪い取ろうとしてきました。
久野木が少年のことを疑い始めます。
疑われたことで少年が田中さんと知り合いではないことを正直に話しました。
ただ外から見えたプラモデルを知り合いのフリして持っていこうとしていたのです。
知り合いのフリをして遺品を勝手に持っていく人は珍しくありません。
そのことに穂波はガッカリしてしまいます。
気を取り直して遺品を整理していると別の子どもがやって来ました。
この子どももプラモデルを貰う約束をしていたそうです。
10歳だと答えた子どもはポケットに何かを入れていました。
話を聞いてみると母親から大切な人が亡くなった時は線香をあげると教わったそうです。
しかしポケットに入れていたので線香は折れてしまっていました。
子どもは学校の帰りにプラモデルを見ていたそうです。
その時に田中さんから声をかけられ、プラモデルを見せてもらっていました。
ここで事情を知った加地が依頼者に許可を取りに行ってくれます。
ガラクタだと思っている依頼者はあっさりと許可してくれました。
子どもにプラモデルを渡すとギアを上げて仕事に取り掛かります。
こうして様々な想いに触れながら穂波の現場デビューが終了しました。
初日から大切なことを学んだ穂波だったのです。
故人のパーソナルな部分を少しでも知りたいと思う穂波の姿に感動しました。
仕事に情熱を傾ける様子も素敵ですね。
努力家のヒロインが亡くなった人と向き合っていく『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』!
ここから穂波が遺品整理人になったきっかけが明らかになっていきます。
遺族へ故人の思いを残そうとするヒロインの原点にご注目ください。
後編
現場デビューを終えた穂波が遺品整理人になったきっかけを振り返っています。
2ヶ月前まで穂波は遺品整理という仕事があることすら知りませんでした。
そんな穂波が遺品整理という言葉を知ったのは、両親を交通事故で亡くなったことがきっかけだったのです。
一人っ子の穂波は葬儀の最中、悲しみに暮れていました。
葬儀が終わると家政婦に淹れてもらったハーブティーを飲んでから寝ることにします。
目が覚めたら全て夢であったらと願いながら眠りにつく穂波。
しかし朝になると厳しい現実を突き付けられます。
家の事を任せていた家政婦が家族の都合で辞めてしまいました。
連絡を取りたくても穂波は家政婦の連絡先を知りません。
落ち込んでいると呼び鈴が鳴らされます。
家政婦が戻ってきたと思ったのですが、やって来たのは伯母とその息子たちでした。
伯母たちの目的は穂波の母親が遺した骨董品の鑑定です。
両親が亡くなったばかりなのに相続の話を勧めようとすることが穂波は許せません。
苛立った穂波は伯母たちを追い返しました。
しかしすぐに再び呼び鈴が鳴ります。
遺品整理という仕事を知らないため、目的が叔母と一緒だと勘違いしてしまいました。
しかし加地の目的は相続と関係ありません。
山瀬先生は穂波が15歳まで習っていたピアノの先生です。
その山瀬先生が亡くなっていたことを穂波は知りませんでした。
加地が届けにきた物はピアノ発表会を録音したカセットテープです。
山瀬先生は病気になって教室を閉めてから身の回りの整理を始めていました。
その中で見つかったカセットテープを生徒に渡し忘れたと思ったそうです。
加地は17時まで作業していることを伝えると帰っていきました。
その後、穂波はカセットテープを再生しながら思い出に浸っていきます。
しかし思い出の中にいる両親と山瀬先生はこの世に存在していません。
悲しみに包まれた穂波はサエの元を訪ねてみることにします。
するとピアノを弾かないサエから稽古場に置いてあるものでどれが貴重品なのか見て欲しいと頼まれました。
穂波はすぐに貴重な楽譜とそうでないものを区別していきます。
その中で楽譜ではない貴重なものを発見しました。
穂波が見つけなければ母親の愛情を感じ取ることはできなかったのです。
喜んでくれたサエは両親を失ったばかりの穂波を心配してくれました。
家政婦もいなくなったことを話していると、加地が驚きながら会話に入ってきます。
相続のことは弁護士に任せているので穂波にはやることがありません。
そのことを思うと涙が出てきました。
するとここで加地が穂波の運命を変える言葉をかけてくれます。
この言葉が全ての始まりでした。
加地と出会ったことで遺品整理人となった穂波が成長していく姿は、実際に漫画を読んでお確かめください。
『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』はこんな人にオススメ
感動的なヒューマンドラマを読みたい人にオススメしたい物語になっています。
両親を失った穂波が遺品整理人として前を向く姿から元気を貰ってみてください。
人生の終わり方と向き合わせてくれる『遺品整理人~故人と遺族のココロをつなぎます~』!
作品を読んでいくとこんな人たちに死後を任せたいと思うはずですよ。
漫画を読んだ後は終活について思いをはせてみてください。
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