サイコアイズのネタバレ(漫画)！経はウルスを救えるの？

今回は「カトウタカヒロ」先生の『サイコアイズ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『サイコアイズ』はこんな漫画(あらすじ)

無職童貞18歳の渡辺経(わたなべけい)は昔から他人が持っている縁の糸を視ることができます。

18歳になるまでたくさんの縁を視てきた経は、人と深く付き合わず程良い人間関係を築くことがベストだと結論付けました。

引きこもって自堕落な生活を送っていた経でしたが、サイバーポリスの職務質問を受けると警察へ連行されてしまいます。

そこで警察官の武藤善(むとうぜん)から特別なものが視えるサイコアイズという超能力者だと知らされました。

同じくサイコアイズの善によって警察の捜査に巻き込まれた経の運命とは・・・！？

異能の眼と警察アクションを融合させた『サイコアイズ』

今回はハラハラドキドキしてしまうアクションアドベンチャー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

孤独を受け入れてきた青年が自分の運命と世界を変える姿にご注目ください。

『サイコアイズ』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

人気ユウチューバーとハリウッド女優というビッグカップルの電撃結婚が発表されました。

「どうせ離婚する、司会者とも済みとかエグッ」

無職童貞18歳の渡辺経は昔からその人間の縁の糸が視えます。

ビッグカップルの指には今にもちぎれそうな赤い糸が繋がっていました。

縁の糸が視える経にとってビッグカップルの記者会見は茶番としか思えません。

「かっこいいオトナなんていない、平気で嘘をつく女郎蜘蛛、他人の縁を利用して巣を張る蜘蛛、18になるまでたくさんの縁の糸を視た、一人で生きてきた結論、程よい人間がいい」

SNS上での人間関係が自分には適していると考えています。

この日もウルスというハンドルネームの投稿者が死ねという過激なことをツイートしていました。

経はK3@無職童貞というハンドルネームでウルスを相互フォローしています。

「煽ったろ、そんときゃ一緒にやろう」

面白半分で予告犯ウルスを煽るとDMが送られてきました。

しかし怖いのでDMを見ることはありません。

ウルスはK3@無職童貞を信頼していますが、経はウルスのことをバカにしています。

「かねもねぇ、メシもねぇ、まじダセェ・・・でもまだギリ死にたくねぇ」

空腹に耐えきれず外出することにしました。

警戒しながら外へ出た経のことを近くのビルから監視している人物がいます。

「ほーん、あいつっぽいな、予告犯の仲間、一人だけ小動物並みの警戒心だ」

「どうだった？」

「ほぼ当たり」

「そんじゃ・・・ご同行お願いできますか」

経を監視していたのは警察官でした。

訳が分からないまま警察署へ連れて行かれます。

予告犯のことは煽りましたがそのそも経が予告したわけではありません。

無実だということを主張しようとした時、隣の部屋から怒声が聞こえてきます。

「しらばっくれてんじゃねぇぞ森川ァ！こっちはてめぇの人生何回分の罪だってでっちあげられるんだぞ？あ？世間に言いふらすだ？やってみろ、死ぬより後悔させてやる」

怒声が響き渡った後は急に静まり返りました。

そして経がいる部屋に男性の警察官が入ってきます。

「彼いつも素直で助かるよ」

「イカれてる、隣のヤツ何された！？いつもってことは顔見知りの常習犯！？なのに1ミリの縁も感じちゃいない」

大柄な男性警察官が経の前に座りました。

恐らく彼は人をモノとしか思っていないタイプです。

「俺たちはウルスを捜している、隣部屋のもヤツと同じタイプでね、主張は強く心が脆い爆弾みたいな連中、社会の爪弾きモノ、まぁキミには縁のない話か」

人を操ろうとする悪い大人とは散々出会ってきました。

経も森川という人と同じように大嫌いな悪い大人に操られてしまうかもしれません。

悔しそうに目の前の男性警察官を見ると、隣の女性警察官との間に縁の糸が視えます。

「・・・兄妹で警察なんだ・・・」

「誰から聞いた？んー？」

「な、なんス・・・か・・・」

2人の警察官が経に近づきました。

そして瞳をジーッと見られます。

「コイツ、サイコアイズだわ、瞳の反射で俺らの間に何か見える」

「サ、サイコアイズって！？」

「見えないものが視える眼を持った超能力者のことだ」

妹が他の警察官を呼びに行きました。

3人の警察官に囲まれた経は縁の糸が視えることを正直に話します。

「二人は兄妹で・・・みんな信頼しあってて・・・けどなんかトゲトゲしてる？」

「ハッハッハッ！すごい力だな！こりゃあ俺も自己紹介しとかないとな、俺たちは念視特別捜査班、通称マルメ、サイコアイズを集めた捜査官の特殊チームだ、俺は武藤善、警戒心を視るサイコアイズ」

あとの二人も同じくサイコアイズでした。

ここで妹の奏が怒り出します。

「バカ兄貴！機密をペラペラと！」

「あ、ヤバ、でもこれじゃキミを簡単に解放できないナー」

やっぱり善は悪い大人なのかもしれません。

警戒していると他の捜査官がウルスの文字のオーラが濃い赤色になったことを報告します。

ウルスの心境に変化があり文字のオーラは危険領域に達していました。

「文字？心境の変化？まさかさっき放置したDM・・・！？」

スマホを見るとウルスが犯罪を決行するというDMが届いています。

放置したためK3@無職童貞はウルスの信頼を失っていました。

ウルスは他の仲間と映画館で決行するそうです。

「お前のせいで人死ぬぞ」

「え・・・あ、違うっ！」

「焚き付けた後悔はお前を苦しめる、被害者が死んだのは俺のせいだと、だからこそ経を放ってはおけない、問答無用、ついてこい！」

経とマルメはウルスの犯行を未然に防ぐことができるのでしょうか！？

特殊な能力のせいで自堕落な生活を送るようになった経の鬱憤が丁寧に表現されていますね。

その中で面白半分の相互フォローが重大な事件に発展してしまいました。

縁の糸が視える能力で様々な事件と向き合っていく『サイコアイズ』

いよいよウルスの正体と目的が明らかになっていきます。

悪い大人にうんざりしていた経が善や奏との捜査に関わることで少しずつ心境に変化が表れますよ。

後編

映画館に経とマルメが到着したのは予告時間の15分前でした。

ウルスのSNSを調べると経の他にも焚き付けた仲間がいて非常に危険な状況です。

「奏は！」

「映画館の上！まだ検索中・・・けど確かに挙動不審なルートが複数！」

「経！そっちの映画館は！」

「む、無理！俺には人と人が絡み合って、でっかい蜘蛛の巣にしか視えないんだって！」

巨大な蜘蛛の巣を視ていると気分が悪くなってきました。

そのまま嘔吐してしまいます。

「弱音を吐くな！ウルスが殺したらその縁の糸が何本消える！」

善に頑張れと促されますが経の心は既に折れそうでした。

小さな頃から縁の糸が視えることで経は辛い思いを経験しています。

友だちだけでなく最も信じていた両親にも見捨てられました。

「無数の縁の糸を視るたびに思い出す、人の不幸を先に知り何も出来ないことを」

嘔吐が止まらなくなってしまいます。

それでも善は経に捜査への協力を求めました。

「返事しろ！」

もう犯行予告時間まで五分しかありません。

しかし奏はすでに経のことを見限っていました。

「兄貴！ソイツ使えない！一生人間に怯えてろ、コミュ障クソニート！ウルスはこっちで捕まえる！あんたはもう引っ込んでな！」

警察なんかと関わりたくなかった経がウルスの捜索を諦めかけます。

ですが誰とでも絡み合いそうな蜘蛛の巣の様な状況の中、全く縁の糸が出ていない子供を発見しました。

もしかしたら発見した子供がウルスなのかもしれません。

ただ普通の子供なら縁を家族や友達に無理矢理にでも作られるものです。

しかしこの子供は誰にも縁を繋ぎ止めてもらえなかった可能性がありました。

「いやそうか・・・あの書き込みは本当だったんだ、あのコはそうなりたくてなったんじゃない、運命が他人から縁を絶っていったんだ、一方俺は無数に視える縁に苦しみ雁字搦めになっている」

ウルスが書き込んでいた孤独になった投稿は全て事実だったのです。

経もウルスも縁に絶望している者同士でした。

縁に絶望している自分がウルスを止められるとは思えません。

「ん・・・？細すぎて視えなかっただけ・・・？？まだあのコから一本だけ視える・・・いったい・・・どこに・・・」

この時点で犯行予告時間まで1分前に迫っていました。

しかしまだ善たちはウルスの居場所を特定できていません。

「まずいな・・・これだけ人目があっても警戒心が現れない・・・もういつ殺ってもおかしくない！」

「見つけたっ！導線が繋がった！けど・・・ホシは少女一人！」

「奏！くれぐれも慎重に近づけ！不用意に刺激して暴れさせればそのコの未来は一層闇に染まる、逮捕しなくちゃいけない状況にはするな！」

奏も逮捕しなくてはいけない状況を作りたくありませんでした。

ただ少女が走り出したためそうは言ってられません。

「もう関係ないっ！逮捕するっ！犯行予告の時点でもう十分罪なんだっ！子供の将来よりも先にある命だっ！このままどっちも救えないならどっちかの不幸を選ぶしかないんだよっ！」

奏がウルスを逮捕しようとします。

しかしその間に経が割って入りました。

「初めまして、俺K3@無職童貞です、ポッケの中の俺にくれる？捕まっちゃうよ？」

「え・・・？なん・・・」

「今度一緒にエピソード12観に行こう、公開したら、俺が奢るよ、ポップコーンとコーラ、俺は塩バターがいいな、あ、炭酸飲める？オレンジがいい？やっぱ帝王が復活とかすんのかなー」

「あ」

SNSで盛り上がった映画の話でウルスを落ち着かせます。

経は面白半分で煽ってしまったことをとても悔やんでいました。

「やば！なんか俺の方が楽しみになっちゃった！ね、だからさそれまでは俺がキミを繋ぎ止める、返信遅れてごめんな」

「ううん、あたしK3と一緒にベターウォーズ観たいっ・・・」

抱き締めると書き込まれたSNSのテキストは危険度がなくなりました。

あとは善と奏が待ち合わせた仲間を捜索することにします。

しかしその前に仲間がウルスを強引に連れ去ってしまいました。

「ぬかった・・・あれがウルスの共犯相手・・・いや最初から人攫いが目的かっ！」

人攫いが二手に分かれたので善と奏が追いかけます。

ウルスを攫われた経は無力な自分を責めていました。

「やっぱ・・・俺にできることなんて・・・」

「経あとはまかせろ、めちゃくちゃかっこよかったぞ、経が繋いだ縁、俺たちが紡ぐぞ！」

「おう！」

武器を持った人攫いの仲間が善に襲い掛かってきます。

しかも相手は一人ではありません。

集まってきた大勢の仲間が一斉に攻撃を仕掛けてきました。

「やばいなこりゃ」

ヤバいと言いながら善は振り向きもせず背後の敵を撃退します。

多勢に無勢の状況をものともしません。

「一瞬で・・・4人も・・・」

「経、きっとお前が視てきた世界は辛く苦しいものだったんだろうな、しかし俺の視てきた世界もそこそこハードなんだぜ、そういうシブみがカッケェオトナをつくるのサ」

善と奏たちは経が嫌う悪い大人ではありませんでした。

彼らと出会ったことで経の運命は大きく変化していくのです。

『サイコアイズ』を読んだ感想

爽快な気分を味わえるアクション漫画になっていますね。

見えないものが視える眼を持つ超能力者たちというファンタジー要素にも興奮させてもらいました。

過酷な運命に目を背けてきた青年の奮闘を描いていく『サイコアイズ』

タイプが異なる善と奏の大活躍にも目を奪われました。

二人と出会ったことで成長していく経の姿にも期待したいですね。

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