十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる(第2話)!

今回は「原作 氷純 漫画 しゅーかま」先生の『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』はこんな漫画(あらすじ)

地球から急に異世界へ転移された輪鎖透(わさとおる)は、転移した謎を解明するためトールと名を改めて冒険者になりました。

チートな能力も与えられず異世界の言語も理解できないトールですが、自己流で言葉を覚えて戦い方も身につけていきます。

ですが10年経っても地球へ帰還する手掛かりが掴めず、トールは異世界で生きていくことを決めました。

その矢先に冒険者ギルドのウルベンから大規模クランの魔百足に軟禁されている双子の
ユーフィメーリィの救出を依頼されます。

魔百足に貸しがあるトールは依頼を引き受け双子が軟禁されているウバズ商会へ向かいました。

しかし出会った双子からウバズ商会を引き継いだハッランと魔百足の悪事を暴いてほしいと依頼されます。

自己流で己を鍛えてきたトールは双子の望みを叶えてあげられるのでしょうか!?

異世界で出会ったソロ冒険者と美人双子が運命を共にしていく『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』

今回は胸を熱くさせてくれるSFファンタジー漫画の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

第2話ではファンタジーとミステリーの要素を楽しむことができますよ。

 

『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第2話前編

最近のダランディでは金貨不足の噂が広まっていて、金貨が足りないせいで市場が混乱し街は不景気になっていました。

多くの住人が金貨不足を巻き起こしている金密輸の犯人を捕まえて欲しいと願っています。

ウルベン
「全く・・・最近はこの金密輸の件だけでも頭が痛いというのに・・・こんな面倒ごとにまで巻き込まれないうちに無事に逃げてくれよ、二人とも・・・」

ダランディの冒険者ギルド支部長ウルベンが心配しているのは、ウバズ商会を引き継いだハッランに軟禁されている双子のユーフィとメーリィのことでした。

ウルベンが双子の救出を依頼したのが、地球への帰還を諦めた冒険者のトールだったのです。

依頼を引き受けたトールは誰にも見つからず、双子が軟禁されているウバズ商会の最上階へ潜入しました。

しかしおおよそ囚われの身とは思えない双子のユーフィとメーリィから妙なことを依頼されます。

トール
「金密輸を暴く手伝い・・・だって?な・・・何を言ってんだ?俺は支部長からお前達双子の救出依頼を受けてここに来たんだぞ?金密輸とか一体・・・」
ユーフィ
「支部長は過保護ですから金密輸捜査のためには冒険者を派遣してくれなかったでしょう、ですが幸運でした」
メーリィ
「そのタイミングでハッランに軟禁され冒険者を雇ういい口実ができたのですから、おかげであなたのような優秀な方が来てくれました」

過保護なウルベンが双子を金密輸の捜査に参加させるとは考えられません。

そこで美人双子は軟禁という状況と支部長の良心を利用したのです。

ユーフィ
「申し遅れました、私が姉のユーフィ」
メーリィ
「私が妹のメーリィです」

双子は軟禁されている状況なのにお茶を淹れてくれました。

のほほんとしている双子はとても軟禁されているとは思えません。

しかし敵地のど真ん中でお茶を飲んでいる場合ではないので、トールはすぐに逃げることを提案します。

ユーフィ
「ですがこの時間帯は商品運搬の関係で魔百足の警備が厳重ですよ」
メーリィ
「逃げ出すにしてももう少し後が得策かと思います」
ユーフィ
「その間暇でしょうから話だけでも聞いていただけませんか?」
トール
「ぐ・・・ぐう・・・こんな状況だっていうのにこの余裕・・・本当にただの大商会の娘かよ、格好や所作はまさに深窓のご令嬢ってカンジなのに」

苛立ちながら部屋を見回すと高級そうな物の中に見覚えのある物が置かれていました。

驚いているとユーフィとメーリィが本題について説明し始めます。

ユーフィ
「この町ダランディは現在」
メーリィ
「異常な金貨不足に陥っています、そのせいで金貨、銀貨、銅貨の両替の交換比率が大きく乱れ商取引が停滞、深刻な不景気に陥っておりこのまま進行すれば閉店が相次ぎ餓死者の増加に繋がります」

確かにトールが立ち寄ったバーのマスターも不景気を憂いていました。

不景気の原因は町自体の赤字や誰かの貯蓄によるものでもありません。

金貨に含有される金を目的とした金密輸が最も濃厚だと考えられています。

ユーフィ
「そしてこれだけ町に影響を与えるほど金貨を持ち出せるのは」
メーリィ
「それだけの財力を持つこの町一番の大商会ウバズが最も怪しいと私達は睨んでいます」

美人双子は軟禁される直前にウバズ商会の帳簿を調べていました。

調査によって裏金作りを確認していますが、すでに帳簿は処分されているはずです。

ユーフィ
「恐らくその裏金を持ち出しているのでしょう」
トール
「・・・確かに怪しいのはわかったがあくまでお前達の憶測じゃねえか、それにそんな大規模な金密輸ならまず検問にひっかかるだろ」

トールがダランディを訪れたのは昨日ですが、かなり厳重な検問を受けました。

厳しい検問を通過して金貨を持ち出せるとは思えません。

ユーフィ
「そこなのです!百戦錬磨の検問官ですら検挙できていないとなれば」
メーリィ
「これは相当手の込んだ未知の手口によるもの・・・」
ユーフィ
「そんな手口・・・解き明かしたくてワクワクするじゃないですか!確かにこれらは私達の憶測!しかしだからこそこれが合っているのか調べたいのです!どうですか?手伝って頂けませんか?」
トール
「悪いが断るよ、説明してもらったところ悪いが俺はあくまで支部長から二人の救出依頼でここに来たんだ、重複して依頼は受けられない、それに・・・」

部屋に飾られている物がトールの心を揺れ動かします。

しかし依頼を重複して引き受けるわけにはいきません。

断ろうとするのですが部屋に近づいてくる足音が聞こえてきました。

トールはこのまま見つからずに美人双子を救出できるのでしょうか!?

 

 

軟禁されているとは思えないほど捜査を楽しもうとする双子の姿が印象的でした。

しかしのほほんとしている双子にトールは呆れているようですね。

双子の依頼によってトールが主人公に成り上がっていく『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』

いよいよここから金密輸に実態が明らかになっていきます。

実態の解明には意外なものが関わっていますよ。

第2話後編

トールは軟禁された場所に近づいてくる人物を蹴散らしてから逃げ出そうと提案します。

しかし双子から自分たちが対応するので隠れていて欲しいとお願いされました。

ハッラン
「やぁユーフィ、メーリィ、どうしたのかな、こんなにいい天気の日に閉じこもって、って・・・あっ私が軟禁してるんだったね、忘れてたよ、ごめんごめん」
ユーフィ
「・・・毎回毎回フラれていい加減諦める気になりませんか?ハッラン、それにウェンズ」

現れたのはウバズ商会を引き継いだハッランと、魔百足クランリーダーのウェンズです。

魔百足のリーダーについてトールはウルベンから情報を得ていました。

トール
「しかし魔百足ってのはそんなに手強いのか?」
ウルベン
「ああ、まぁ雑な作りの魔機手しか付けられないような下っ端はともかくとして幹部連中の連携・・・特にウェンズは別格だ、それこそ単独で対抗しようとなれば個人最強戦力の冒険者・・・赤雷や百里通し、俯瞰レベルでないと太刀打ちできないだろう」

トールは隠れながらいけ好かないハッランとウェンズの様子を観察しています。

そんなハッランたちに美人双子は反抗的な態度を取っていました。

ハッラン
「どうせ以前商会で何かを嗅ぎ回っていたネズミというのも君達だったんだろう?その感じすでにある程度掴んでるみたいだし?全く賢過ぎるのも考えようだなぁ・・・だからこそわかっているはずだ、もし私達の秘密を暴けば間違いなくこの商会は潰れるということが・・・さ」

事実上のウバズ商会トップであるハッランの不祥事が公になれば、信用問題に繋がり課せられた罰金だけでもウバズ商会は潰れかねません。

ウバズ商会はユーフィとメーリィの良心が生涯をかけて積み上げ、生まれ育った大切な場所です。

ハッランは双子が思い出の詰まった場所を諦められない気持ちを利用していました。

その上で双子に結婚を迫り、妻になれば望んでいた商品開発部を新設するという条件を出していたのです。

ユーフィ
「経済に麻酔はない、故に痛みを呑んで病巣の早期切除が望まれる」
メーリィ
「忘れてしまいましたか?両親が遺したウバズ商会の教えですよ、あなたが好き勝手従業員を解雇したせいで理解してるのは私達だけになってしまったようですが・・・」
ユーフィ
「あなた達はダランディの経済をここまで病的な状態に陥れ、両親の教えを踏み躙りあまつさえウバズ商会を利用した、たくさんの教えを遺してくれた本当のウバズ商会のためにも両親のためにも、例え帰る場所を失い諦めることになっても私達はあなた達の罪を暴いてみせます!」

大口を叩かれても軟禁している側のハッランは全く気にしていません。

ウェンズも次は容赦しないと双子を脅してから部屋を出ていきました。

その様子を見ていたトールは双子の覚悟に心を動かされます。

トール
「はぁ・・・今日までだ、さっきの依頼通り今日いっぱいまでは付き合ってやるって言ってんだ、その短時間で何かできるとは思わんが、それまでに手口が暴けなかったら強制的に避難させるからな」
ユーフィ
「はい!ありがとうございます!」

トールは九年間、地球への帰還を諦めきれませんでした。

それに対して双子はハッランたちの罪を暴くため、帰る場所を失っても構わないという覚悟を決めていたのです。

トール
「異世界転移十年目・・・今度こそ面白くなってきたかもな」
ユーフィ
「それじゃあ早速捜査を始めましょう!ではトールさんにはここから下手に動けない私達の代わりにおつかいをお願いします」

双子はトールに魔百足が二十名ほど宿泊している宿での聞き込みを頼んできました。

金密輸の実行犯が魔百足だと推測している双子は、彼らの手口を暴くには魔百足を探るべきだと考えています。

トール
「って言われたって宿の従業員が顧客の情報を喋ると思うか?それとも直接魔百足ふんじばって聞き出せとでも?」
ユーフィ
「二十人の食事となれば残飯も相応の量になります」

聞き込みする相手は宿の従業員ではなく、残飯目当てに集まるホームレスたちでした。

言われた通り聞き込みしてきましたが有力な情報は得られません。

メーリィ
「そんなことありませんよ、興味深い話があるじゃないですか、魔百足が出発する日に薪の使用量が爆発的に増える・・・と」

確かに薪の使用量が増えることをホームレスたちは口を揃えて証言してくれました。

しかしトールには単純に身体を洗うためにお湯を沸かしているだけとしか思えません。

商品運送の護衛なら数日は身体を洗えないので出発前に身体を入念に洗うのは当然のことです。

ユーフィ
「しかしその大量の薪に見合うだけの水の記述がどこにもないようですが?水魔法はすぐ消えるので代用できませんし」
トール
「・・・あっ、でもじゃあ大量の薪を一体何に使ってるんだ?」
ユーフィ
「さぁ、そこまではまだなんとも言えませんが面白くなってきましたね!」

双子の楽しそうな姿は大規模犯罪の捜査をしているようには見えません。

その中でトールは魔百足が装着している魔機手と魔機足に金を隠せるかもしれないと考えていました。

しかし検問官が抜き打ちで調べた結果、何も発見されなかったそうです。

トール
「いや実は昨夜魔百足に襲われてな、原因は俺が魔機手を誤って取っちまったことだと思うんだが、それにしても異常な反応でちょっと気にかかったんだ、それにその魔機手がやたら雑な作りでなんとも違和感があって・・・」

トールの言葉を聞いた双子がいくつかのキーワードをブツブツ呟きだしました。

ただ考えているわけではない異様な雰囲気にトールは言葉を失います。

ユーフィ
「そうか!わかりましたよトールさん!どおりで見つからないわけです!彼らはこの世界に本来ないものを使っていたのですから!」

金密輸の手口を見抜いた双子は、トールにウルベンへの伝言を頼みました。

伝言によってウルベンが衛兵や検問官に魔百足の一斉検挙を指示します。

一斉検挙が完了するとハッランとウェンズの元へ向かいました。

ハッラン
「おいおいおい!何もう終わったような前提で話してんだおい!確かに抜け出したこともこれだけの人員を用意して一斉検挙に踏み切ったことにも驚いたが、その前に証拠だよ証拠!私達が金密輸を行ったという証拠を出せよ!」
ユーフィ
「ええ、証拠ならもちろんありますとも」
メーリィ
「あなた達は魔機手、魔機足に金貨を入れて運び出していたのです」

ハッランは魔機手と魔機足の分解に協力していて、その時に金貨は発見されていません。

鋳造して部品の中に埋め込むことも物理的に不可能です。

ユーフィ
「ふふっ・・・ちょうどいいものを持っていますね、鋳造なんてそんな大掛かりなもの必要ありませんよ」
メーリィ
「この世界には本来ない物品、地球という異世界から来たこの低融点金属・・・ウッドメタルを使えば!」

ハッランの飲み物を魔機手にかけると金属が解けて中から金貨が出てきました。

双子が軟禁されている部屋に置かれていた大量の物品は、異世界に起源を持つ生き物や物品である落ち物だったのです。

地球人よりも地球に精通している落ち物マニアの双子は、豊富な知識で金密輸の手口を暴きました。

ユーフィ
「このウッドメタルは融点七十度の合金です、あなた達はお湯で簡単に融け常温で固まるこの性質を利用してご覧のように部品の中に金貨を埋め込み町の外に持ち出していた、宿での薪使用量増加はウッドメタルを熱するため、この手軽さなら鍋一杯のお湯だけで十分でしょう!」
メーリィ
「そして下っ端の魔機手、魔機足が雑な作りなのはあなた達のお手製だからです!もし外注すれば図面と実物部品の厚みの差で手口がバレかねませんからね!」

検問所で数分前に今と同じことを行った結果、実際に証拠が挙がったので一斉検挙に踏み切ったのです。

検挙されていないのはハッランとウェンズだけでした。

衛兵が2人を検挙しようとしましたがウェンズに反撃されてしまいます。

ウェンズ
「忘れたのか?魔百足はこの町一番のパーティだ、つまりそのリーダーである俺に敵う奴はこの町にはいない」

確かに集められたメンツにはウェンズと一対一で対峙できる者はいません。

それでもウルベンは数の力を使ってウェンズを捉える算段でした。

ただし集められた冒険者たちはウェンズの圧力で動くことができません。

するとここでトールが前に出てきます。

トール
「ソロBランクのトールだ、この双子の使いっぱしりに雇われた・・・」
ウェンズ
「ふむ、お前も手口解明に一役買っていた風だな、ここにいるということはそれなりの手練れなのだろうがたった一人のBランクに何ができる、俺達Bランクパーティ魔百足相手に!」

ウェンズの大声を合図に魔百足のメンバーがトールに襲い掛かってきました。

しかし赤い雷の閃光が魔百足を一瞬で撃破します。

トール
「確かに色々あってずっとぼっちで九年間やってきたが、数を頼みに勝てると思ってるような奴ら相手に後れは取らねぇよ」
ウェンズ
「赤い雷の・・・エンチャント、ソロのBランク・・・まさか・・・お前が・・・個人最強戦力・・・序列十七位・・・赤雷か・・・!」
トール
「ぼっちをなめるなよ」

九年間の修練で積み上げてきたトールの実力とは・・・!?

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『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』はこんな人にオススメ

起承転結がしっかりと演出されている読みやすいSFファンタジー漫画を読みたい人にオススメの作品です。

トールだけでなく双子のユーフィとメーリィなど個性的なキャラが物語を面白くさせていますよ。

異世界で最強を極めたトールの運命を描写した『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』

帰還を諦めたからこそ主人公になれたトールの強さにも注目してもらいたいですね。

覚悟を決めた人間の強さにも感動しました。

 

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