麦の惑星のネタバレ！無料の試し読み情報もお伝えします！

今回は「鳥野しの」先生の『麦の惑星』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『麦の惑星』はこんな漫画(あらすじ)

都内の山奥でパン屋さんを経営している紺太は、不時着した宇宙人のまみ太と出会いました。

右も左も分からない状況のまみ太を、紺太は弟と偽ってお世話をすることにします。

見た目は小学4年生なのですが頭の中身は大人と変わらないまみ太と、そんな彼を優しく見守る紺太。

そんな2人が過ごすほのぼのとした日常を切り取っていく『麦の惑星』！

今回は心が温まるヒューマンドラマの魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

気持ちをほっこりとさせながら物語の世界観を満喫してください。

『麦の惑星』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

ある平日の昼間、都内にある神岳山に隕石が落ちました。

この事件は大々的にニュースとして取り上げられるのですが、実際に隕石が発見されることはなかったのです。

実は多くの人が目撃したこの隕石は、地球に不時着した宇宙船でした。

この宇宙船には子供の見た目をした宇宙人が乗っていて、発見した紺太という青年が身元を一時的に預かることにします。

不時着から1カ月後、紺太が経営するパン屋の1室でまみ太と名付けられた宇宙人が目を覚ましました。

目が覚めたまみ太は厨房でクロワッサンを焼く紺太の元へ向かいます。

「おう、まみ太、ハハ、ねむそーだな、特別サービス！」

「いいのか！？」

焼き上がったばかりのクロワッサンを紺太がプレゼントしてくれました。

まみ太はあまりの美味しさに震えながら食べていきます。

「そんかわりそれ食ったらさー、おつかい行って来てくれないかな」

「いいよ」

「サンキュー、ゴローん家でカレーパンのカレーな、もう電話してあっから」

「わかった、いってきます」

紺太が営むパン屋さんは山の上にあるため、まみ太はリフトで麓の町へ買い物に出かけました。

彼が向かったのは紺太の後輩が経営しているカレーショップです。

紺太は周辺の人たちにまみ太のことを弟だと紹介していました。

しかし紺太とまみ太の容姿はあまり似ていません。

そのため後輩のゴローはまみ太が紺太の隠し子だと疑っていました。

まみ太はカレーを買って帰ると、紺太にゴローから隠し子だと言われたことを伝えます。

「次会ったらコロス」

すぐに紺太が恐ろしいメールを送信してきたため、ゴローは恐怖で震え上がっていました。

ですがまみ太が紺太の弟ではないことは紛れもない事実なのです。

「でも弟じゃないのは事実だろう、場合によってはかくし子説のほうが・・・」

「ヤダヤダ！おれ弟が欲しかったんだもん！第一おれにこんなでけー子供がいてたまるか！いつの子だよ！中坊か！？」

隠し子という設定も紺太の年齢からすると無理がある設定なのでした。

ですので紺太はまみ太のことを父親が違う兄弟ということにしていたのです。

その後、仕事が終わった紺太が茶の間でゴロゴロし始めました。

「紺太、そのまま寝ると体調をくずすぞ」

心配するまみ太を微笑みながら見つめる紺太。

「わるくねえな、こういうの、なーんてきっと今頃まみ太の家族は心配してるだろうな、でもだいじょぶだぞ、迎えがくるまではちゃーんとおれが一緒にいてやっかんな、さみしくないぞ」

しかし宇宙人のまみ太には寂しいという感情がよく理解できません。

それでも自分のお世話をしてくれ、本当の弟のように可愛がってくれる紺太との生活に幸せを感じているまみ太だったのでした。

まみ太が全く宇宙人に見えないため、自然体な家族の物語として楽しむことができますね。

登場するキャラクター全員が優しさを醸し出す点も魅力的だと思いました。

宇宙人と人間の心温まる交流を描いた『麦の惑星』！

新感覚のヒューマンドラマとして大人気となっています。

それでは引き続き心を和ませてくれる物語をご覧ください。

後編

まみ太が地球にやって来てから1ヶ月が経過していました。

ある日、地球での生活にも慣れたまみ太の元へ市役所の職員が訪ねてきます。

この職員は児童福祉課に勤めていて、学校に通っていないまみ太のことを心配してやって来ました。

「いやー・・・小学校って宇宙人でも通えるんだな・・・」

紺太は職員に指示された通り学事課に通学申請をしたため、まみ太は小学校に通うことができるようになったのです。

「まあ郷に入りては郷にしたがえだ、それにこの星の教育システムに興味もあるしな」

こうして2人でまみ太が通うことになった小学校へ向かいました。

「今日からお世話になります、帆足まみ太の兄です！よろしくお願いします！これウチのパンです！」

堂々としているまみ太とは違い、紺太はガチガチに緊張してしまっています。

先生からパンを受け取る訳にはいかないと言われ、仕方なくパンは持ち帰ることにしました。

こうして小学校に通うことになったまみ太なのですが、授業を受けている彼はどことなく寂しげな表情を浮かべています。

「やれやれ、ここからは見えないな・・・今ごろ紺太はひとり、あのケーブルカーに乗って山の上のパン屋に」

一人にさせてしまった紺太のことを気にかけていました。

実は小学校に通うことが決まった日、まみ太は紺太に買い物へ連れて行ってもらっていたのです。

「服はおれのお下がりでなんとかなったけど、ちゃんとした靴はそういうわけにはいかねーからな、あとは文房具とか・・・あっランドセル！」

ですがランドセルの値段が高いことで紺太は戸惑ってしまいました。

するとまみ太が気を遣った発言をしていきます。

「紺太、俺は援助が来たらここを去る身だ、いつまで使うかわからない物に高い金を払うことはない」

「そ・・・っか！だよな！まみ太ずっとウチにいるわけじゃないもんな！じゃあれだ、知りあいに使えるお下がりないか聴いてみるわ」

「そうしてくれ」

外見は子供なのですが中身は大人と変わらないため遠慮がちなまみ太と、彼の言葉に甘える紺太の間にはまだ少し他人行儀なところが残っていました。

しかし心の底ではお互いを想い合っているのです。

「まみ太ぁ、学校どうだった？友だちできそう？」

その証拠にまみ太が学校に行っている間、紺太は仕事が手に付いていませんでした。

「なんか歌唄われたぞ」

帆足という苗字のため、学校の先生から蛍の歌を聞かされていたまみ太。

この歌は紺太も小さい頃聞かされていた歌でした。

些細なことを話しながら距離を縮めていく2人。

その姿は次第に実の兄弟と変わらないものに変化していきました。

しかしあくまでもこの関係性は仮のものなのです。

いつお迎えがやって来るか分からないまみ太と紺太の生活には、どのような結末が待っているのでしょうか！？

彼らにハッピーエンドが訪れるのかどうかは、実際に漫画を読んでお確かめください。

『麦の惑星』はこんな人にオススメ

ほのぼのとしたヒューマンドラマを探している人におすすめの物語ですね。

このハートウォーミングな作品を読んで嫌な思いを抱く人はいないはずです。

人間と宇宙人が心を通わせていく素敵な物語になっている『麦の惑星』！

じっくりと時間をかけて感動を味わってもらいたい漫画になっています。

少し他人行儀な2人が徐々に距離を縮めていく点がこの物語の魅力だと思いました。

心優しき2人の友情を最後まで読んでいってください。

読み終わるとスッキリとした爽快感が胸の中を駆け巡るはずですよ。

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