『ホルスの手』のネタバレ(漫画)!無料の試し読み情報も!

今回は「関達也」先生の『ホルスの手』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ホルスの手』はこんな漫画(あらすじ)

エジプト神話の中で再生を司るホルスと呼ばれる神がいました。

大江戸総合病院に勤務している九条十三郎(くじょうじゅうざぶろう)は外国で働いていた頃、天才的な医療技術からホルスの手という異名を付けられます。

そんな天才医師が銀行強盗の現場に巻き込まれてしまいました。

現場では銃で撃たれた瀕死の患者が出てしまいます。

患者の命を救うだけでなく、その後の人生をも再生する九条が見せる救命医療とは・・・!?

命と向き合う天才医師の活躍を描いた『ホルスの手』

今回は本格派医療系漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

常に最善を尽くす医師の姿から大きな感動を味わってください。

 

『ホルスの手』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

救急病院に胸を拳銃で撃たれた50代男性が搬送されてきました。

心拍が停止したため医師が心臓に電気をチャージします。

それでも心拍が戻らないため医師による心臓マッサージが行われました。

しかし患者の命を救うことはできません。

死亡が確認された頃、患者を撃った3人組の強盗が銀行に立て籠もっていました。

逃走車が来ないため焦りだした強盗たちはもう1人人質を見せしめにしようとします。

九条
「おいオマエら、左第8肋骨貫通胸腔内大動脈損傷による大量出血、さっき撃たれたあの男な・・・死んだぞ・・・」

先ほど亡くなった患者の処置を最初に行ったのが、偶然この場に居合わせた九条十三郎でした。

九条の言葉で強盗の1人がパニックに陥ります。

彼は殺しをしないという約束で銀行強盗に協力していました。

しかし他の仲間が男性を撃ち殺してしまったのです。

さらに子供を人質にしようとしているので止めたのですが、激高した仲間に撃たれてしまいました。

強盗は仲間の治療を九条に任せます。

九条
「この出血量、腹腔内の大動脈が損傷している・・・」

彼の血液型がAB型だったので同じ血液型の人間を探すのですが誰も名乗り出ません。

このまま処置を続けても輸血できなければ彼は5分後には死んでしまいます。

死を前に彼は犯人で人生を終わらせたくないと願い始めました。

すると子供を人質に取られそうだった母親がAB型だと名乗り出てくれます。

これで治療ができるようになった九条はネックレスに付けてあるアクセサリーを見せました。

九条が身に付けているのはエジプト神話で再生の力を持つ神になったホルスの目です。

九条
「だがよ・・・人間にはそんな目も力もねぇ・・・だからいいかアンタ・・・オレはこの手で生命に最善を尽くす、それだけだ!てめぇの人生の再生はてめぇの手でなんとかするんだぜ!」

天才的な技術で治療を始めると、あっという間に皮膚の縫合を残すだけとなりました。

しかしここで不慮の事態が起こってしまいます。

医師が治療している時が突入のタイミングだと判断した警察官が催涙ガスを撃ち込んでしまったのです。

突入した警察官によって銀行強盗は確保されました。

普通の医師ならこの状況で皮膚の縫合など行えません。

ですがホルスの手と呼ばれる九条は、目を瞑りながら皮膚の縫合を行っていました。

生命に最善を尽くした九条のおかげで強盗の1人は命を取り留めることができたのです。

こうして事件は無事に解決したのですが、指定外の場所で医療行為を行った九条は身柄を一時拘束されてしまいました。

それでも九条は少しも後悔していません。

九条
「オレは医業をするだけさ、たとえ何度パクられたとしてもな」

九条は自分の信念に従って命と向き合っていくのです。

 

 

銀行強盗にも臆せず治療を行う九条の信念に感動を覚えました。

また犯罪者であっても命の重みに差を付けない姿勢も素晴らしいですね。

決して諦めることのない医師が患者のために最善を尽くしていく『ホルスの手』

医療技術だけでなく精神的な面でも優れた医師の姿を描いた作品です。

巧みなメス捌きに魅了されてください。

後編

ある日、九条がエッチな雑誌の袋とじをメスで開けていると、研修医の橘に見られてしまいました。

このことで女医の橘に苦手だと思われてしまいます。

橘が看護師に九条のことを愚痴っていると救急患者が搬送されてきました。

30代男性の患者は頭部に裂傷があり右上腕を骨折しています。

この患者は救命の外科医が担当することになりました。

続いて轢き逃げされた重症患者が搬送されてきます。

「急患の受け入れ準備は私がやります、全員で九条先生を探して下さいっ!」

橘はまだ1人で重症者の処置を行ったことがありません。

そのため不本意ながら九条を頼ることにしました。

しかし肝心の九条が見つかりません。

「一人だ・・・私一人で何とかしなきゃ・・・私・・・一人で・・・!?」

不安で胸が一杯になる中、重症患者が到着しました。

患者は20代男性で左ひじと左肋骨、左大腿骨を骨折している状態です。

すぐにオペ室へ運んだのですが患者はショック状態になってしまいました。

心膜に血液が滞留して心臓の拍動が阻害された状態のため緊急処置が必要な状態です。

橘は1人で緊急処置を行ったことはありませんが、このままでは患者が死ぬため心膜を切開することにしました。

「すばやく出血箇所の特定!あれっ!?どこっ!?出血箇所・・・どこよっ!?やだっやだっ、どこなのよっ!?あぁどうしよう・・・わ・・・私・・・この人殺しちゃうっ・・・!」

どうしても出血箇所が見つかりません。

途方に暮れていると九条がオペ室に現れました。

九条
「いつまでアラーム鳴らしてんだ、死神来ちまうぞ」

すぐに鉗子で欠陥を遮断すると心臓を直接マッサージしていきます。

心拍が戻ると本格的なオペが始まりました。

「ス・・・スゴイ!両利き・・・よどみなくなめらかに速い・・・これが九条先生のオペ・・・まるで千手観音みたい!」

千手観音のような手捌きで欠陥や骨をつないでいきます。

その姿は正にホルスの手と呼べるものでした。

華麗な手術に橘は思わず見惚れてしまいます。

九条
「橘、左足縫合だ、てめぇの足だと思ってな・・・」
「はいっ!」

苦手だと思っていた九条のことを見直しました。

しかし代わりに縫合しようとした時、九条の手が橘の胸に触れてしまいます。

九条
「お・・・おい、今のはワザとじゃないぞ」

反射的に橘はビンタしてしまいました。

「エロスの手だわ!」

ホルスではなくエロスの手だと誤解されてしまう九条だったのです。

 

『ホルスの手』を読んだ感想

シリアスな医療現場のシーンとコミカルなやり取りが見事にマッチしていますね。

橘という研修医の登場によって物語が華やかになった気がします。

迫力満点の医療シーンで読者を魅了していく『ホルスの手』

医療ドラマが好きな人なら大満足できる物語です。

ダンディーでお茶目な九条の活躍を目に焼き付けてください。

 

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