魔術師クノンは見えているのネタバレ(漫画)!英雄の傷跡とは?

今回は「作画 La-na 原作 南野海風」先生の『魔術師クノンは見えている』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『魔術師クノンは見えている』はこんな漫画(あらすじ)

勇者の子孫には時折何かが存在しない子供が誕生して、片腕や片腕がない子供の症状は英雄の傷跡と呼ばれています。

クノン・グリオンは生まれた時から瞳に光を宿していません。

それでもクノンには水の紋章が現れ魔術が使えることが分かりました。

魔術で目を作ろうと決めたクノンは人並み外れたスピードで魔術の才能を開花させていきます。

天才的な才能を誇るクノンは魔術で自分が望む未来を掴みとれるのでしょうか!?

王宮に名を轟かせる天才の姿を描写した『魔術師クノンは見えている』

今回は人気SFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

クノンが成長する速さに驚いてみてください。

 

『魔術師クノンは見えている』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

勇者の子孫には時折何かがない子が誕生してしまい、それは英雄の傷跡と呼ばれるようになりました。

人によっては片腕だったり片足だったり、指や耳や両の瞳、時には感情や味覚がない子も誕生しています。

そしてクノン・グリオンも生まれた時から瞳に光を宿していませんでした。

ですが周囲は百年ぶりに英雄の傷跡が誕生したことに大喜びしています。

ヒューグリア王国第九王女のミリカ・ヒューグリアとの婚約も決まりましたがクノンは少しも喜んでいません。

クノン
「見えない・・・両親の顔も優しい兄の顔も美しいものも光も闇も・・・何一つ・・・」

本人は求めていませんがクノンには水の紋章も現れました。

水の紋章によってクノンが魔術を使えることが明らかになったため、両親はすぐに家庭教師を手配します。

しかし周囲からは目が見えないことを不憫だと思われていました。

クノン
「水の紋章?尊い英雄の傷跡?そんなのどうでもいい、どうせ何もできないしどこへも行けない、どうせ・・・」

一緒に歩いていたはずのミリカ王女がどこかに行ってしまいます。

目が見えないクノンはミリカを探すこともできません。

それでも魔術がクノンの運命を大きく変えることになります。

クノンの運命が変わったのは魔術教師のジェニエに魔術を披露した時のことでした。

ジェニエ
「そうですねぇ・・・ちょうど目玉くらいの大きさでしょうか、クノン様が使っている魔術は水球、そのくらいの水の玉を生みだしてます」
クノン
「目玉・・・そうだ、外に目を作ればいいんだ、できるかな・・・そもそも可能なのか?・・・いや必ず魔術で目を作るんだ」

ジェニエの一言でクノンの世界が変わったのです。

意識が変わったことでクノンの心境は大きく変化しました。

いつも何気なく食べているサンドウィッチの具の一つ一つが気になるほどです。

目を作ると決めたクノンにとってあらゆるものが興味深くなっていました。

イコ
「それはレタスです、パンに塗ってあるのはマスタードですね、ちなみに手に持っているのは林檎です」
クノン
「林檎はわかるよ、イコ」
イコ
「とみせかけて李です」

クノン専属メイドのイコに騙されてしまいましたが、ジェニエによると魔力や魔術で物質を感知するためには対象に関する強い認識と記憶が必要なのだそうです。

そのためクノンは日常のあらゆることを訓練にしていました。

身の回りのことを勉強した後は魔術の訓練です。

クノン
「きっつい・・・ジェニエ先生はまず魔力を自由自在に扱えるようにと言っていた、初歩の魔術の水球、これをできるだけ多く、そして長く・・・維持」
イコ
「クノン様?」
クノン
「まだ、まだ上手くなれる」
イコ
「クノン様・・・!頑張っている子供って応援したくなるよね!」

イコに茶化されながら水球を繰り返して発動させました。

しかし一週間が経ってもクノンは満足できる結果を得られません。

クノン
「足りない・・・全部足りない」
イコ
「え?私からの愛情が足りない?」
クノン
「愛情は・・・足りてると思うよ」
イコ
「よかった、惜しみなく私の愛情を注いでいる甲斐がありました」

不安を感じたイコでしたが安心できました。

クノンが足りないと感じているのは自分に関することです。

クノン
「知識も魔力も全然足りない、特に体力が足りない気がするんだ・・・」
イコ
「それは仕方ないんじゃないですか、クノン様はまだ七歳ですし心も身体もこれから成長しますよ」

ここ最近は毎日のように倒れていました。

幼いクノンには魔力も体力も足りていないのです。

クノンが少食で身体が小さいことも関係しているかもしれません。

クノン
「この一週間で学んだ魔力を扱うにも魔術を使うにも結局は身体、体力なのだ、二、三回魔術を使ったくらいで息が上がってるようじゃ話にならない・・・でも絶対にあきらめない、必ず魔術で目を作るんだ・・・!」

魔術で目を作るためクノンは厳しい訓練を続けました。

二ヶ月後、訓練の効果が表れ始めます。

ジェニエ
「それでは次」
クノン
「六個」

魔術教師のジェニエに命じられ水球を六個作りました。

その様子を見たジェニエはクノンに末恐ろしさを感じます。

元々ジェニエは水の紋章が現れてすぐの子ども相手の授業を引き受けました。

最初は依頼通りだったのですが二カ月前からクノンが急激な成長を見せ始めます。

この日のクノンは完成度の高いとてもキレイな水球を七個も作り維持しました。

ジェニエ
「問題はこれより先を教えられないこと、魔術は便利な反面決して安全ではない、子供であっても大人を簡単に殺し得る、ましてや相手は七歳の子供、初歩までしか教えないというご依頼だ」

生活のために今は魔術教師を辞めるわけにはいきません。

またクノンには世界最高峰の称号である蒼の魔術師に届く可能性が感じられます。

迷いに迷ったジェニエはあと半年だけあがいてみることにしました。

 

 

素晴らしい魔術の才能を宿しているクノンですが、両目に光が差し込まないことをコンプレックスにしていますね。

光も闇も見えない状況はとても苦しいもので、英雄の傷跡をどうでもいいと思ってしまうクノンに共感しました。

主人公が魔術で目を作るため厳しい訓練に身を置いていく『魔術師クノンは見えている』

いよいよクノンの努力が実を結んでいきます。

努力を惜しまないクノンには望みを叶えて欲しいですね。

後編

グリオン公爵家に向かう馬車の中、ヒューグリア王国第九王女のミリカがため息をついています。

ミリカがクノンと婚約したのは彼が魔術に目覚めた頃で、以来二週に一度会うことが決められていました。

ミリカ
「正直気が重い・・・私もクノン君も貴族の子、政略結婚もしあ配車階級の義務として納得している、けれどあの暗く生気のない顔を一生見続けると思うとつらくて、逃げ出してしまう癖までついてしまった」

最近の二カ月間はクノンの体調不良によって二人は会えていません。

体調不良を仮病だと疑ううちにますますミリカは気まずくなっていました。

クノンも自分と会っても嬉しくないだろうと考えているうちに、馬車がグリオン公爵家別邸に到着します。

クノン
「お久しぶりです、ミリカ殿下、僕の体調不良でしばらく会えなくなってしまい申し訳ありませんでした」
ミリカ
「・・・へ?・・・は、はい、え?・・・クノン君・・・?」
クノン
「はいっ」

二カ月前とはクノンの様子が違っていました。

明るい顔色はまるで化粧をしているようです。

イコ
「ミリカ王女は今日も可愛いですね!もし私が巨漢のヒゲ面の中年男性だったら絶対に放っておきませんよ!」

侍女のイコはいつも通りでした。

ミリカはイコの怖い例えに怯えてしまいます。

しかしそれよりもクノンの変貌ぶりが気になってしまいました。

ミリカ
「あ、あのクノン君、この二ヶ月で何かありました?」
クノン
「魔術が好きになりました、殿下いつも気を使わせてしまってすみませんでした、今日は僕の話を聞いてください」

庭のベンチに場所を移して話をすることにします。

まずクノンはミリカの前で水球を作りました。

ミリカ
「これが・・・水球・・・水なんですね・・・ぷにぷにしてる・・・」
クノン
「そうなんです!とは言っても少しアレンジを加えてあります」

クノンが作ったのはただの水球ではありません。

実はジェニエから少し変わった魔術の訓練を受けていたのです。

ジェニエ
「クノン様が使っている水球は初歩の魔術、水の魔術師が最初に覚える魔術と言っていいでしょう、単純に水を生み出すというものです、ではこの魔術の性質を分けてみましょう」
クノン
「・・・分ける?」
ジェニエ
「特徴を一つずつ分けてみるんです、分けるとどうなると思いますか?」
クノン
「えっと・・・水を生み出す、水を浮かせる、水を球状に保つ・・・とかですか?」

ジェニエの問いに対したクノンの答えは概ね正解でした。

しかし魔術の性質はそれ以上に細分化することができます。

ジェニエ
「もっと言えば水の温度や粘度、成分、色形に艶に香りに・・・と、細分化すればもっと多くなります、一言に水球と言っても多種多様なのです」

ジェニエがここで二つの水球を生み出しました。

そしてクノンに二つの水球を触らせます。

クノン
「温かいのと・・・冷たいのですね」
ジェニエ
「その通りです、この手のアレンジを加えることで魔術にはオリジナリティが生じるのです、これが決定的な個々の魔術師の差、才能の差異とも言えるかもしれません」

クノンがジェニエに聞いたところ、同じ魔術でも王宮魔術師のものは別物であることを教えられました。

最近のクノンは水に味をつけてイコに味見をしてもらっています。

ただし魔力を断つと味が無くなって生成した水は美味しくありません。

クノン
「魔術はいいですね、試せば試すほど応えてくれる、最近はとても楽しいんです」

ミリカはクノンが笑っているような顔を初めて見ました。

今までのクノンとはまるで印象が違います。

ミリカ
「それ虹ですか!?いつの間に!?」
クノン
「はい、細かく分解して霧にしました、まだまだありますよ!ここ二ヶ月の成果です!」

クノンは魔術で素敵なものをたくさん見せてくれました。

楽しかった時間はあっという間に過ぎてしまいます。

ミリカ
「はあ・・・楽しかった・・・次はまた二週間後・・・あーあ、なんて長いんでしょう」

会いに来るまでは憂鬱だったのにクノンと会うのが楽しみになってきました。

数日後、クノンにも変化が表れます。

クノン
「はっ!?今・・・見えたかも・・・」
イコ
「嘘!?ほんとに!?ほんとですか!?嘘って言ったらさすがにひっぱたきますけど!!」
クノン
「待って待って!!僕もわからない!僕もわからないから!!あとー正確には見えてはいないかも・・・って」

見えたのかどうかクノン本人もよく分かっていません。

すると興奮したイコに頬をつねられてしまいます。

イコ
「つまらない冗談はやめてください、常日頃からユーモアのある紳士になってほしいと願ってますがそういうのはユーモアとは言いませんよ!」
クノン
「いや違くて・・・たぶん色が見えたんだ!正確には感じたというか・・・だから見えてはいないんだけど、この林檎、これって赤い色で合ってる?」
イコ
「いえ・・・赤くはないですよ」

クノンが手に取ったのは青林檎でした。

当然ですが青林檎は赤くありません。

クノン
「じゃあこっちが赤いのかな?」
イコ
「あ、そうです、合ってます、さっきのは青林檎といい淡い緑色をしています」
クノン
「え?青林檎なのに緑色なの!?」
イコ
「フフッ、そういうものです、赤い林檎と青い林檎テーブルに幾つずつあるかわかりますか?」

テーブルには5つの林檎があります。

イコは林檎の色を判別してもらうことにしました。

クノン
「赤いリンゴが三つ、緑色の林檎が二つでしょ?」
イコ
「合ってます!すごい!すごいじゃないですか!」
クノン
「でもまだまだ足りないんだ、魔力で感じ取れているだけで・・・視界を得ているわけじゃないし」
イコ
「それでも十分すごいですよ、とにかく旦那様に報告しておきます」

すぐに色の識別ができることを旦那様に報告すると、イコと同じように凄いことだと認めてくれます。

また近ければ近いほど触れたらはっきり分かることを伝えると、本が読めることも理解してくれました。

現在のクノンは心配性の母親が付きっきりになり過ぎないよう別館で生活しています。

旦那様は今のクノンなら本館に戻しても大丈夫だと考えますが、イコは必死に頑張っている中で環境を変えるのは得策ではないと主張しました。

こうして万人と同じように時を過ごしたクノンは驚くべく才能を開花させるのです。

 

『魔術師クノンは見えている』を読んだ感想

優れた魔術の才能よりも見える瞳を求めるクノンの努力に脱帽しました。

クノンを見守る周囲の人物たちも優しくて好感が持てますね。

圧倒的な魔力が少年の運命を変えていく『魔術師クノンは見えている』

どこまでも魔術の探求を追い求めるクノンは応援したくなる素敵なキャラクターですよ。

クノンが目を作るまでのプロセスをじっくりとお楽しみください。

 

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