今回は「原作 岡田麿里 漫画 絵本奈央」先生の『荒ぶる季節の乙女どもよ。』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』はこんな漫画(あらすじ)
女子高生の小野寺和紗は本が大好きなため文芸部に所属しています。
男女交際に潔癖な部長の曾根崎、小説家志望の本郷、絶世の美女でモテモテの菅原新菜、そして親友の百々子といった風変わりな部員に囲まれながら和紗は充実した日々を送っていました。
しかしある日、題材になった図書の中に性的な描写があったことをきっかけに、部員全員が性に振り回されていくことになります。
個性的な登場人物たちがそれぞれの立場で性について考える様子を描いた『荒ぶる季節の乙女どもよ。』!
今回はアニメ化された人気コミックの魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。
次にくる漫画大賞選定作品2018にノミネートされた傑作を見逃さないでください。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
和紗が所属している文芸部で活動のメインとなる読書会が開かれています。
読書会では全員で1つの作品を読み、感想を語り合うことになっていました。
美少女の菅原が本を読み終えると、妖艶な内容だったため全員がため息をついてしまいます。
ようやく雰囲気が落ち着くと部長の曾根崎が口を開きました。
恋愛や性的なことに潔癖な曾根崎は作品の仕上がりに納得していないようです。
和紗も曾根崎の意見に賛成なのですが、本を朗読した菅原は違う意見を持っていました。
読書会は自由に発言して良いため、意見が分かれることは珍しくありません。
このように作品の批評を自由に繰り広げるのが読書会の目的なのです。
雰囲気を和ませるため百々子がラズベリーティーを淹れてくれました。
お茶の香りに癒されていると小説家志望の本郷が変なことを言い出します。
先ほど読んだ作品のセリフと重なったため、部室に妙な空気感が漂いました。
変な空気が漂ったとこで、外から男女の騒いでいる声が聞こえてきます。
男女が破廉恥な会話で盛り上がっていたため、すぐに曾根崎の顔色が曇りました。
曾根崎は芸術性の高い文学であれば性的な表現を認めています。
しかし現実の男女が浅はかな会話の中で性的な表現をすることは認めていません。
機嫌が悪くなった曾根崎に、本郷はどんな汁が出るのか質問してみます。
質問の答えに全員の注目が集まる中、曾根崎は独特な表現で“豚汁”と返答しました。
読書会が終わった帰り道、和紗と百々子と菅原は曾根崎の答えを面白がっています。
純文学は芸術性が高いのですが、性描写が激しいため和紗は読むのに苦労していました。
そんな会話をしていると百々子が菅原から良い香りがすることに気づきます。
良い香りがするだけでなく美少女の菅原は、歩くだけで男子の視線を集めていました。
そんな菅原がどうして文芸部に所属しているかは誰も分かっていません。
菅原と別れた2人は駅の構内で電車を待つことにします。
文芸部は掃き溜めだと思われていて、そこに所属する菅原はもったいないと思われていました。
百々子の言う通り文芸部のメンバーは個性豊かなメンツ揃いです。
その中で比較的特徴のない和紗と百々子なのですが、死ぬまでにしたいことを話すことがきっかけで性に振り回されることになるのでした。
純文学を朗読しながら作品を批評し合う部員たちの様子がとても新鮮に感じました。
今どきの女子高生にはない真面目で素朴な姿が可愛らしいですね。
真面目過ぎる女子高生たちが性について真剣に考えていく『荒ぶる季節の乙女どもよ。』!
誰もが経験したことのある青春時代をテーマにした読みやすい物語になっています。
個性豊かな女の子たちが思春期特有の悩みに振り回される様子を引き続きお楽しみください。
後編
和紗と百々子が部員たちの噂話をしている頃、本人たちは個性的すぎる行動を取っていました。
曾根崎は食事をしながら周囲の男女がイチャイチャすることに苛立っています。
小柄な本郷はアイディアをメモ帳に書き留めながら廊下を歩いていました。
2人が話をしていると女子のはしゃぐ声が聞こえてきます。
女子は泉というイケメンを取り囲んでいました。
その様子を見ていた和紗は嫌な予感がします。
次の瞬間、泉が和紗に手を振ってきました。
和紗は慌てて百々子の手を取りながら逃げ出してしまいます。
実は和紗と泉は幼なじみなのですが、イケメンの彼と仲良くしている所を見られると女子に嫉妬されるため困り果てていました。
昔の泉は普通の男の子だったため今ほどモテていたわけではありません。
背が小さくのんびりしていた泉と家が隣同士だった和紗は、弟の面倒を見るように接してきました。
しかし中学に入ると泉はグングンと身長が伸びていき、運動もできるようになったため女子から注目されるようになったのです。
その反面で幼なじみの和紗は女子から嫉妬される存在になっていきました。
地味だとバカにされ続けた和紗は中学時代を暗黒だったと思っているのです。
くすくすと笑われた体験は今でも忘れることができません。
そのため和紗は泉と距離を置くようになっていました。
中学時代とは違い今が幸せだと感じている和紗。
明日も読書を楽しむ約束をして2人は別れました。
帰宅した和紗は改めて文芸部の居心地が良いことを実感しています。
これまでハリーポッターなどの本を読んできた和紗だったのですが、文芸部で読む本はまだ知らない大人の世界を表現していました。
その内容に新鮮さを味わいながら和紗は戸惑いも感じているようです。
大人向けの作品が描く性描写は、泉と人前で話さなくなった和紗の頭を悩ませていました。
翌日、少し疲れを感じている和紗が学校に行くと百々子が声をかけてきます。
部員を集めたのは曾根崎でした。
曾根崎は山王丸そるこ先生の新作について最新情報をゲットしていたのです。
そるこ先生は女子にとって憧れの作家であるため、和紗たちは大喜びで最新情報に飛びつきました。
ベタな内容ではあるのですが、そるこ先生の最新作を全員が楽しみにしています。
その会話の中で部員たちは自分だったら死ぬ前に何をしたいか話し出しました。
各々が意見を言い合う中、菅原がボソッと小さな声で何かを言ってきます。
あまりにも突拍子もない発言のため、部室が静まり返りました。
美人の口から出た発言は文芸部を震撼させることになります。
果たして文芸部の面々はどのように性と向き合っていくのでしょうか!?
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』はこんな人にオススメ
性と向き合うピュアな女子高生たちを可愛らしく描いた恋愛漫画です。
そのため斬新で感情移入しやすいラブストーリーを探している人にオススメとなっていますよ。
メディア化もされ多くの読者を魅了している『荒ぶる季節の乙女どもよ。』!
女性だけでなく男性も共感できる青春時代を描写しています。
是非この機会に大人気作品を読んでおいてください。
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