今回は「大久保ヒロミ」先生の『すみれ先生は料理したくない』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『すみれ先生は料理したくない』はこんな漫画(あらすじ)
ピアノ教師をしている白雪すみれはモデルのような美貌とスタイルで周囲から完璧な女性だと思われています。
しかし実態は30歳で彼氏がいなく生活は常に金欠状態となっていました。
イメージ通りの生活を送りたいすみれなのですが、彼女の前に立ちはだかるのは最も苦手な料理だったのです。
料理が大嫌いなすみれは超簡単なレシピすら作ることができません。
どこまでも料理に対してネガティブなすみれは苦手意識を克服することができるのでしょうか！？
見た目と中身に大きなギャップがあるヒロインの私生活を描写していく『すみれ先生は料理したくない』！
今回は斬新な設定のグルメ漫画についてネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。
料理が苦手な人なら必ず共感できる物語をじっくりとお楽しみください。
『すみれ先生は料理したくない』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
白雪すみれが幼稚園の放課後ピアノレッスンで児童を教えています。
女の子の指導が終わると次の生徒がやって来ました。
すみれは生徒たちから人気があり、保母や母親たちは安心してピアノレッスンを任せています。
この日も放課後ピアノレッスンが無事に終了しました。
次の教室に向かっていると、保母たちがすみれのことを完璧で素敵な女性だと話し始めます。
すみれはモデルのようなスタイルと美貌の持ち主で、性格も優しく立ち居振る舞いも上品なため完璧な女性だと思われていました。
30歳になったすみれが独身の理由も釣り合う人がいないためだと噂されています。
そして部屋はオシャレで料理もすごく上手だと思われていました。
このように思われていることを知っているすみれは自宅に戻ると糸が切れたように倒れ込みます。
ピアノ教師はみんなが思っているような上品で優雅な職業ではありません。
実際にすみれはピアノの仕事をいくつも掛け持ちしています。
それでも家計はギリギリのため優雅な生活を送れている訳ではありません。
ピアノ教師が優雅だというのは世間の勝手なイメージです。
ですがこのイメージをキープしないと仕事が貰えません。
そのためにすみれは上品で優雅なピアノ教師を演じているのです。
激務を終えたためお腹が空いたすみれは食事することにしました。
ヨロヨロとふらつきながら冷蔵庫に向かいます。
しかし冷蔵庫の中には料理ができるような食材は入っていません。
料理が上手そうだというのはあくまでも周囲が抱いているイメージなのです。
実際のすみれは全く料理ができません。
現在のすみれが生活しているのは実家なのですが、両親は田舎に移住したので1人暮らしの状態です。
そのため自炊しなければならないのですがやりたくありません。
自分を追い込むためこの日はコンビニやスーパーへ寄らずに帰ってきました。
今朝は白米を残してきたので何とかなると思っています。
しかし冷蔵庫を開けてみると白米はごく僅かしか残っていませんでした。
白米の量が少なかったことですみれの計画は崩れ去ってしまいます。
料理が嫌いなすみれはこのピンチをどのように切り抜けるのでしょうか！？
ピアノ教師だけでなく音楽に関わる職業の人には上品なイメージが漂っていますよね。
そのためすみれが上品で優雅な生活をしているという周囲の印象に共感することができました。
イメージと真逆のズボラな生活スタイルに悩むピアノ教師をヒロインに設定した『すみれ先生は料理したくない』！
どうしても料理がしたくないすみれが作るズボラ飯が見所になっています。
料理が苦手な人はレシピを参考にしてみてください。
後編
思っていたよりも白米の量が少なかったことに驚くすみれは今朝の行動を振り返ってみます。
今朝は買いだめしていたレトルトご飯のラスト1個を食べました。
帰宅してからご飯を炊くのが面倒だと思ったすみれは二口分の白米を残して出かけたのです。
しかし冷静に考えると二口ではお腹を満たすことができません。
現実を受け止めたすみれはおかずを作ることにします。
ですがこの日は何も買ってきていません。
必然的に冷蔵庫の中にある食材でおかずを作るしかないのです。
料理が思い浮かばないためSNSで簡単なレシピを探すことにしました。
するとバズってるTwitterが見つかります。
その中で冷蔵庫にある食材で作れそうなレシピを探すと“超簡単！カレー風肉じゃが”がありました。
サブタイトルにはたったの3工程で失敗なしと書かれています。
3工程という言葉を信じてレシピを見てみることにしました。
すると1番目の工程に具材をそれぞれ一口大に切り、じゃがいもは水にさらしておくと書かれています。
この時点ですみれにとって1つの工程ではありません。
肉を切ることが第1工程で、じゃがいもを切ってから玉ねぎを切り、そしてじゃがいもを水にさらすことはすみれにとって4つの工程になるのです。
仕事で疲れているためなるべく手間と時間をかけたくありません。
肉じゃがを諦めたすみれは別のレシピを探してみます。
次に見つかったのは切って混ぜて焼くだけという“じゃがいものスパニッシュオムレツ”でした。
じゃがいもを切ればいいだけなので挑戦してみることにします。
ですがいざじゃがいもの皮を剥こうとするすみれの腕が固まりました。
そして腕が止まったすみれの胸に別の感情が込み上げてきます。
気持ちの整理をする時はいつもピアノを弾くすみれが鍵盤を叩き始めました。
自分の素直な気持ちをピアノの伴奏に乗せて歌い上げます。
どうしてもすみれは洗い物がしたくありません。
そのためじゃがいもの皮は剥かず、別の料理を作ることにしました。
やかんでお湯を沸かすとカップに注いで白米とじゃがいものお菓子を入れます。
久々のズボラ飯を味わうとすみれの脳裏にオーケストラの演奏が響き渡りました。
そのメロディーに乗せ再び歌い始めます。
最高の気分に浸るすみれだったのですが、結局この日も料理はしませんでした。
このまま孤独な人生を送ってしまいそうなすみれの前に素敵な王子様は現れるのでしょうか！？
『すみれ先生は料理したくない』を読んだ感想
一般的なグルメ漫画が絶品レシピや料理の楽しさを紹介するものがほとんどだと思います。
その中で料理が嫌いなヒロインの私生活を描いたこの作品は異彩を放っていますね。
苦手な事が1つや2つあっても構わないことを教えてくれる『すみれ先生は料理したくない』！
笑いながら読んでいける新感覚のグルメ漫画になっています。
仕事などで疲れているときはすみれのレシピを真似してみてください。
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