『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』のネタバレ(漫画)!

今回は「桐丘さな」先生の『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』はこんな漫画(あらすじ)

事故で右手の自由を失った志磨珠彦(しまたまひこ)は、田舎の別荘に引き籠っている悲観主義なペシミスト(厭世家)です。

息子に期待しなくなった父親は、金で買った立花夕月(タチバナユヅキ)という美少女を珠彦のお世話をする嫁として別荘に住まわせました。

天真爛漫な夕月によって珠彦の暗い日常は明るいものに変わっていきます。

特に夕月が作る懐かしくて美味しい料理で珠彦は少しずつ心を開いていくことになるのでした。

ノスタルジックな雰囲気が印象的な『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』

今回は大正時代を舞台にしたグルメ漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

厭世家とキュートな少女の食生活をじっくりとお楽しみください。

 

『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

大正十年十二月、寒風が吹き荒ぶ厳しい環境の中、志磨珠彦は身も心も荒んでいました。

悲観主義な厭世家の珠彦は凍てつく冬が大嫌いです。

厭世家なので雪が降れば雪は嫌いだと言い、桜が咲けば桜は嫌いだと言うように、珠彦はこの世の全てを嫌うようになっていました。

志磨珠彦
「だがそんな厭世家がどうしても嫌いになれないものがある、それは・・・夕月の作る食事である」

珠彦が夕月と出会うことになったきっかけは、九月に遭った事故で色々なものを失ったためです。

金持ちの家に生まれた珠彦は父親の仕事を継ぐものだと思っていました。

しかし事故で右手の自由を失ったため、父親からの期待も失ってしまったのです。

役立たずの烙印を押されてしまった珠彦は、千葉の山中に建てられた別荘に厄介払いされました。

ここで珠彦は死人のように暮らすことをめいじられたのです。

そんな珠彦の日常を明るく変えてくれた夕月は、父親が金に物を言わせて買ってきました。

立花夕月
「あっ、おはようございます、珠彦様、今日もお早いですね」
志磨珠彦
「べっ・・・別に・・・寒くて目が覚めただけだ」

夕月は働き者で一日中くるくると動き回っています。

いつも笑顔で天真爛漫な夕月のことを、珠彦は嵐のような少女だと感じていました。

また家事が得意な夕月ならもっと良い嫁ぎ先があっただろうと不憫に思っています。

確かに夕月のような美少女は、厭世家の元に嫁ぐような女性ではありません。

立花夕月
「すぐに朝食を用意します、ご覧になられます?」
志磨珠彦
「へ?寒いからかまどの側にいるだけだ・・・で?それは何だ」
立花夕月
「これは昆布です、だしをとる為に水に30分程浸しておいたもので・・・」

30分もかかることに驚いてしまいます。

夕月は説明しながら出汁を取り始めました。

まず昆布を入れた水に火をかけていき、沸騰する前に昆布を取り出します。

この段階で完成した一番出汁はお味噌汁には使いません。

お味噌汁にはもう一度同じ昆布から取る二番出汁を使用します。

二番出汁は昆布とかつお節を一緒に入れてからひと煮たちさせなければなりません。

灰汁が出てくるので丁寧に取っていき、最後に含んで濾していけば二番出汁の完成です。

志磨珠彦
「手間がかかるなぁ、最初のではいかんのか」

珠彦は手間がかかると思うのですが、慣れている夕月は面倒だと思っていません。

二番出汁が完成したのでお味噌汁の前におかずを一品作ることにします。

立花夕月
「おっ母さん直伝人参の辛煮を作ります、食欲モリモリ出ちゃいますよー」

通っていた女学校でも人参の辛煮を品御案に作っていました。

人参の辛煮は第人区で、生徒の多くがたくさんごはんを食べてくれたそうです。

作り方は簡単で刻んだ蕃椒と一緒にみりん、醤油、味の素で汁気が無くなるまで炒めると人参の辛煮が完成しました。

志磨珠彦
「うわ・・・っ、たまらん、何というイイ匂い」

あっという間に辛煮を完成させると、続いてお味噌汁を作り始めます。

今朝は大根のお味噌汁を作ることにしました。

大根を茹ででいき火が通ったら二番出汁を加えます。

立花夕月
「二番だしを入れてお味噌をときます、これで出来上がりです、これであらかた朝食の支度は済みました」

楽しそうにしながら朝食の準備を済ませました。

しかし珠彦には気になっていることがあったのです。

完璧だと思われる夕月の朝食にどんな疑問を持ったのでしょうか!?

 

 

丁寧に料理を作る夕月はとても可愛らしい女性ですね。

時代背景は異なりますが愛する異性に献身的な人は素敵だと感じました。

愛情たっぷりの手料理が次々と登場する『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』

少しずつ変化する珠彦の心情が物語のキーポイントになっています。

純粋な愛情によって変化する厭世家の心境にご注目ください。

後編

おかずとお味噌汁を楽しそうに作った夕月に、珠彦が気になっていることを質問します。

志磨珠彦
「いや待てユヅ、米は如何した?炊いていないではないか、うっかりやさんめ、君にもそういう所があるのだな、上手の手から水が漏れたな」

お米が用意されていないことを鼻を高くしながら指摘しました。

ですが夕月はうっかり屋さんではありません。

立花夕月
「お米ならもうとっくにニ十分程蒸らすのでその間におかずを」

お米はとっくに炊き上がっていて蒸らしている最中だったのです。

余りにも完璧な時間配分に驚きながら時計を見ると6時30分でした。

志磨珠彦
「君は一体何時から・・・」
立花夕月
「5時に起きてます」

夕月は早朝から食事の準備をしていたのです。

しかし珠彦にはこんな早くから準備する理由が分かりません。

志磨珠彦
「何で・・・大変じゃないか、そんな朝早くから手間かけて面倒な事を・・・」
立花夕月
「だって・・・珠彦様には美味しいごはん召し上がって頂きたいですもの、さ、いろりの側へお座りあそばせ、すぐに膳を用意します」

夕月は嬉しいことを言ってくれながら珠彦の背中を押してあげます。

そしてすぐ食卓に膳を用意しました。

美味しそうな膳を眺めた珠彦が過去を思い出します。

渋谷の実家にいた頃、朝起きると食卓には食べきれないほどの洋食が並べられていました。

この洋食を黙々と食べる日が続いていきます。

珠彦は目の前の洋食がどんな材料を使って誰が作ったかには興味がありません。

また父親や兄の好みに合わせた洋食は口に会わず、量も多いのでいつもほとんど残していました。

志磨珠彦
「しかしユヅの作るものは初めてひっつみを食べた時は驚いた、なぜかとても懐かしい味がしたのだ」

この日もいつものようにお味噌汁から頂くことにします。

椀の温もりが冷えた手を温めてくれました。

立花夕月
「ふふ」

お味噌汁の最初の一口が身体中に沁みている様子を眺めながら夕月が微笑みます。

続いて珠彦は人参の辛煮を味わうことにしました。

志磨珠彦
「ふーん、確かに辛味がちょいとある、炊きたての米の熱さが辛味を倍増させ、まぁ少しあと引くかな・・・と云う具合だ、食欲が進むかと聞かれたら否だな」

食欲が進むほどとは思えません。

しかし珠彦は気づかぬうちに茶碗一杯のお米を完食していました。

立花夕月
「ね?ゴハンが進みますでしょう?おかわりいかがです?」
志磨珠彦
「僕は世の全てを嫌う厭世家だぞ、おかわりだって嫌いだ!だから・・・だからっ・・・半分だけで頼む・・・」

素直に一杯のおかわりを頼むことができません。

こんな自分を往生際が悪すぎると思ってしまいます。

立花夕月
「珠彦様、他にもおかず作りましょうか」
志磨珠彦
「ん?いらんよ」
立花夕月
「わかりました、すみません」

夕月はしょんぼりするのですが珠彦に悪気がある訳ではありません。

珠彦はおかずが多い食卓が好きではないのです。

志磨珠彦
「僕の実家ではな毎朝たくさんの洋食がテーブルいっぱいに並んでいた、僕はいつも食べきれなくて何とも云えぬ気持ちになった」

出された食事を残さず食べることで珠彦は満足感を得ていました。

そのため朝食はこれで充分だと思っているのです。

また手間をかけて作ってくれた夕月の料理が自分のために拵えてくれたことを知っているので残したくありません。

この日も朝食を残さず食べてくれました。

立花夕月
「良い事おっしゃいます珠彦様、残さずお召し上がりになったと云う事は満足してくだすったのですよね、うれしいっ」

朝食を終えた珠彦が縁側に出ると雪が降ってきます。

雪を眺めながら部屋に戻った珠彦は、敗北感を味わっていました。

志磨珠彦
「ユヅは気に喰わない、ひっつみと云い人参の辛煮と云い、せっかくこのつまらぬ人生を終えるつもりだった、僕はこの世の全てを嫌う厭世家だと云うのに好物がまた一つ増えてしまった」

夕月は愛情を込めた手料理で珠彦の人生を変え始めたのです。

次はどんな料理で珠彦の胃袋を満足させるのでしょうか!?

 

『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』はこんな人にオススメ

グルメ漫画とラブストーリーが好きな人にオススメしたい作品です。

大正時代を舞台にしているのでノスタルジックな気分を味わうことができますよ。

真似したくなるレシピが盛り沢山になっている『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』

素直になれない珠彦とチャーミングで献身的な夕月の日常を綴ったハートウォーミングな物語になっています。

古風な2人の幸せな日常から元気を貰ってください。

 

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